中国メディア『捜狐』に興味深い記事が出ました。『上海財経大学高等研究所』が発表した「中国のマクロ経済状況の分析と予測に関する年次報告書」についてのものです。同リポートは、中国では中間所得者層の割合が拡大しておらず、課税システムも経済の状況に対応していないと論じています。
それはともかく、国家統計局の「中国統計年鑑2019」から引いたデータが面白いのです。以下です。
現在、中国国民の90%が月収5,000元(約7万9,264円)未満
そのうち5億6,000万人が月収1,000元(約1万5,853円)未満
そのうち5億6,000万人が月収1,000元(約1万5,853円)未満
月収10万元(約158万5,287円)以上の高所得者層は3,110万人しかいない
月収5,000元以上10万元未満の中所得者層は1億2,000万人にとどまる
先に中国の人口は「本当は12.7億人しかいない」とご紹介したので、ここで「14億」とするのはナニですが、一応14億だとして、その9割で……と計算すると以下のようになります。
12.6億人(90%)……月収:約7万9,264円未満
1.2億人(8.6%)……月収:約7万9,264円以上~約158万5,287円未満
3,110万人(2.2%)……月収:約158万5,287円以上
1.2億人(8.6%)……月収:約7万9,264円以上~約158万5,287円未満
3,110万人(2.2%)……月収:約158万5,287円以上
※足すと100%を超えますがママ
「5.6億人」というと14億の「40%」に当たります。このデータが正しいのであれば、中国国民の4割は「月収:約1万5,853円未満」になります。
2020年05月、李克強首相は記者会見の席で「中国には月収千元の人が6億人いる」と発言して習近平総書記の不興を買いましたが、「5.6億人=約6億人」ですから李さんは正しいことを言っていたわけです。習近平総書記も怒っても仕方がないでしょうに。本当なのですから。
(吉田ハンチング@dcp)