2021年05月31日、『中国人民銀行』は急遽「2021年06月15日から金融機関の外貨預金準備率を2%引き上げる」と発表しました(下掲がリリース)。
以下のように本文は短いですが、重要です。
金融機関の外貨流動性の管理を強化するため、中国人民銀行は2021年6月15日から金融機関の外貨預金準備率を2%ポイント引き上げ、外貨預金を増やすことを決定した。
予備率は現在の5%から7%となる。(終了)
元高が進むということは、「ドル売り元買い」が多いということです。つまりドルが溶けているわけです(その分ドルの流動性が高まる)。金融機関がドルを溶かしては困るので、外貨預金準備率を上げることでドルを保全し(流動性を下げる)、元高進行のスピードを緩めようというわけです。
先にご紹介したとおり、人民元のレートは概ね適正などと公表していたのですが、急遽このようなリリースを出すということは背筋が寒くなってきたのでしょうね。ちなみに、05月31日のこのリリースを受けて、06月01日の人民元のレートは以下のようになっています。
元高進行が止まったようにも見えますが……この先の展開にぜひご注目ください。
(吉田ハンチング@dcp)