中国語圏、特に台湾で「中国の外貨準備」について、十分なのか、使える部分はどのくらいなのかというネタがネットメディアに上がったりします。
外貨準備は資産しかカウントしないものなので、負債と比較してその差額に着目しようという話です。例えば、2021年第1四半期末時点では以下です。
⇒データ出典:『中国 国家外貨管理局』公式サイト
2021年第1四半期末
外貨準備高:3兆1,700億ドル
対外債務:2兆5,266億ドル
差額:+6,463億ドル
外貨準備高:3兆1,700億ドル
対外債務:2兆5,266億ドル
差額:+6,463億ドル
この差額は、2015年には「+約2兆ドル」、2020年初頭にはほぼ「+1兆ドル」(09月時点では8,756億ドルと1兆ドルを割っています)あったのです。
つまり、この差額は毎年3,000億ドルずつ減っていることになります。これが続くと、2024年には「外貨準備高 – 対外債務金額」はマイナス、つまり外貨準備よりも対外債務の方が大きいということになります。
外国からすれば、大丈夫なのと不安になる話ですが、これも一つの見方です。
中国の外貨準備高は3兆ドルを超えていて世界一!と語られますが、あくまでも資産の側しか見ていない話だということを考慮に入れておかないといけないのです、
(吉田ハンチング@dcp)