破綻した韓国『イースター航空』に買収入札は1社のみ。1,850億が問題

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破綻して法定管理下にある韓国のLCC(格安航空会社)『イースター航空』の件です。うっすらと再生が見えたような、そうでもないような……という件をご紹介いたします。

14日に行われた入札結果は……

調査会社によると「再生するよりも清算した方が価値が高い」という結果になったにもかかわらず、なぜか再生方向に動いている『イースター航空』。2021年06月14日、『イースター航空』買収についての入札が行われました。

当初入札を予定していた『Harim(ハリム)』グループは参加せず、『サンバンウル』グループの『Kanglim(カングリム)』がコンソーシアムを組んで応じ、入札は当コンソーシアムのみでした。今回の買収は、先に当て馬の買収企業を決めてからの入札という方式(stalking horse bid )でしたが、これで当て馬となった買収企業とサンバンウルグループの一騎打ちになりました。

『サンバンウル』は下着メーカーで『イースター航空』が中国路線で運航していることを見込んで物流で利用できないかと考えています。

ちなみに「stalking horse bid」というのは、破産した企業の資産が競売にかけられる場合に、あまりに安い金額で落札されるのを避けるために、倒産した企業から依頼されたものがあらかじめ入札しておく仕組みです。stalking horseとは「当て馬」のことです。

問題は買収しても大変だという点

今回の買収に『カングリム』コンソーシアムは1,000億ウォン(約98億円)を超える金額を提示したとされています。

しかし、『イースター航空』には1,850億ウォン(約178.4億円)も支払わなければならない債務があります。『双竜自動車』と同じで、この中には従業員の未払い賃金や退職金など700億ウォン(約68.6億円)が含まれており、これは買収したものがすぐに支払わなければなりません。

また、他の航空会社がいまだに経営的苦境にあることからも分かるとおり、決してすぐに経営が軌道に乗るわけではありません。

たとえ買収企業が決まったとしても『イースター航空』がすんなり再生できるわけではないのです。

(吉田ハンチング@dcp)

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