ロシア軍が無法にウクライナに攻め込んだことが、世界的なコモディディー価格の高騰を招いています。ウクライナは世界でも有数の穀倉地帯なので小麦の需給についても懸念されています。
2022年03月15日、韓国の「農林畜産食品部」は小麦の備蓄を大幅に増やすと発表しました。以下がプレスリリースですが、注目ポイントを和訳します。
↑GoogleChromeの自動翻訳なので一部ヘンな日本語がありますがご寛恕ください。農林畜産食品部(長官キム・ヒョンス、以下農食品部)は、国産小麦の需給安定と食料安全保障のための2022年国産小麦備蓄計画を樹立して推進すると発表した。
政府は国産小麦の安定生産 供給を誘導し消費基盤を拡充するため、毎年国産小麦の政府備蓄買取量を拡大している。
*小麦備蓄量(トン):(’20)853 → (’21)8,401 → (’22)14,000(p)
農食品部は、今年の国産小麦備蓄購入量を拡大し、国内小麦生産農家の備蓄参加の利便性を高めるために、買い方を改善する。
まず、買い付け時期を昨年より約1カ月早めに推進する。
昨年は07月末に買取が行われ、農家で梅雨期間中保管・ 管理に苦労が多かった。
今年は事前品質検査などの準備期間を短縮し、購入開始時期を収穫直後の06月に前倒しする予定であり、これに伴い農家の小麦保管․ 管理負担と梅雨による品質低下が減ると期待される。
*備蓄スケジュールの調整:(’21)7.23。~8.20。→ (’22) 6.20. ~7.15.
(後略)
まず、ご注目いただきたいのは備蓄量の推移です。
2020年は「853万トン」に過ぎなかったのに、2021年は「8,400トン」とほぼ10倍になり、2022年は「1万4,000トン」。2020年比で「16.4倍」です。
韓国政府の危機感が現れた数字だといえるでしょう。
また、興味深いのは「昨年より買い取り時期を1カ月早める」としている点です。
昨年は、収穫後スグに買い取らなかったため、保管が必要・梅雨の時期を経たため品質が低下したといった困難があったとのこと。なんだか悠長な話です。
ちなみに日本も小麦(外国産食糧用小麦)の備蓄を行っていますが、農林水産省によれば備蓄目標は国内消費量の2.3カ月分。2022年03月02日に行われた食糧部会の資料によれば、2022年の備蓄目標は「88万トン」となります。
韓国政府は自国産小麦を1万4,000トン備蓄、日本政府は外国産の小麦を88万トン備蓄という違いがあります。
(吉田ハンチング@dcp)