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米国防総省、台湾を「国」と記載してしまう

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アメリカ合衆国、国防総省(The Department of Defence:略称DoD)は、2019年06月01日付けの「インド太平洋戦略報告書 2019年06月」(INDO-PACIFIC STRATEGY REPORT)という文書を公開しました。

その中に、台湾を「」と記述する部分があります。

P.30にある以下の記述です。元文書(記事末のURLを参照)から引用します。

Strengthening Partnerships
(パートナーシップの強化)

As democracies in the Indo-Pacific, Singapore, Taiwan, New Zealand, and Mongolia are reliable, capable, and natural partners of the United States. All four countries contribute to U.S. missions around the world and are actively taking steps to uphold a free and open international order.The strength of these relationships is what we hope to replicate in our new and burgeoning relationships in the Indo-Pacific.

インド太平洋地域の民主主義諸国、シンガポール、台湾、ニュージーランド、そしてモンゴルは有能で、信頼でき、合衆国の自然なパートナーである。この4カ国全てが、合衆国の世界を舞台にした作戦、自由で開かれた国際秩序を保つための活動に寄与している。これらの関係は、インド太平洋地域に新しく芽生える関係において再現したいと考えるものである。

※強調文字は筆者による。

合衆国は「台湾関係法」を忠実に履行する

Money1で以前ご紹介したとおり、合衆国では「台湾関係法」が法(Public Law 96-8,22 U.S.C. 3301 et seq.)となっています。今回の報告書でも、同法を合衆国が忠実に履行する旨が記載されています。以下に引用します。

The United States has a vital interest in upholding the rules-based international order, which includes a strong, prosperous, and democratic Taiwan. The United States is pursuing a strong partnership with Taiwan and will faithfully implement the Taiwan Relations Act, as part of a broader commitment to the security and stability of the Indo-Pacific.

合衆国はルールに基づく国際秩序を維持することに極めて重要な関心を払っている。それには、強く、繁栄し、民主的な台湾を含む。合衆国は、台湾との強力なパートナーシップを追求しており、インド太平洋の安全と安定へのより広範な取り組みの一環として、「台湾関係法」を忠実に履行する。

また台湾の防衛に積極的に取り組み点について、以下のように表明しています。

The objective of our defense engagement with Taiwan is to ensure that Taiwan remains secure, confident, free from coercion, and able to peacefully and productively engage the mainland on its own terms.

台湾への防衛関与の目的は、台湾が安全で自信を持ち、強制から解放され、平和的かつ生産的に本土と独自の条件で関与できるようにすることである。

⇒参照・引用元:『The Department of Defence』「DOD INDO PACIFIC STRATEGY REPORT JUNE 2019」
https://media.defense.gov/2019/May/31/2002139210/-1/-1/1/DOD_INDO_PACIFIC_STRATEGY_REPORT_JUNE_2019.PDF

中国は怒るだろうが知ったこっちゃない!

「間違って『国』と書いちゃいました!」ということであれば別の意味で面白いのですが、恐らく合衆国は確信犯※で行っています。

Money1では、前に「新冷戦が進めば、合衆国は台湾を独立国として認める可能性がある」と指摘したことがありましたが、今回の報告書はそのための布石を打ったと考えることが可能です。この報告書は、トランプ政権による中国へのハードパンチです。

中国共産党政権の反発は必至ですが、合衆国はもはや意に介さないでしょう。

※確信犯という言葉の使い方はわざと行っています。

(柏ケミカル@dcp)

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