韓国はG8にはなれない「20位」だから。

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G7広島サミットが19日から開催されますが、なぜか韓国では「G8に編入だ」「G8に編入されるべき」といった報道が出ています。

これの援護射撃なのでしょう、韓国『全国経済人連合会』がガッカリ、見方によっては悲しいリポートを出しています。

「韓国はどこまできた:革新、経済、安全保障は未来のG8」というタイトルです。

以前もご紹介しましたが、この『全国経済人連合会』は、鋭い経済的なリポートも出すのですが、時に「韓国ウォンは基軸通貨になれる」といった世にもあほらしい主張をする団体です。

「韓国ウォンは世界5大通貨になれる」というリポートを真に受けた李在明(イ・ジェミョン)さんが、先の大統領選挙で、ウォンは基軸通貨になれる(韓国ではなぜか「基軸通貨」が「ハードカレンシー」の意味になっている)と主張し、さすがに韓国の識者からも罵倒に近い評価を受けました。

「韓国は偉大な国」と自己評価が過大な韓国にありがりなバイアスがかかっているせいかもしれませんが、まあひどいリポートでした。

知らない方がいらっしゃるかもしれませんので、それでどうなったのかも書きますと、李在明(イ・ジェミョン)さんは「あれは『全国経済人連合会』のリポートをそのまま言っただけ」と丸投げして逃げました。

リポートもひどけりゃ、そのまま受け売りしたのが次期大統領の有力候補――という悲惨極まる事件でした。

で、今回のリポートですが、以下をご覧ください。

韓国どこまで来た:革新、経済、安全保障は未来のG8

-G7サミットに招待された韓国、革新・経済・安全保障などでG7と肩を並べるレベル
-グローバル国力順位総合6位を占めた韓国、今年G7議長国の日本(8位)より上に
-韓、国防力世界6位、10代貿易大国、グローバル革新6位… ソフトパワーなどはやや弱い

来る19日、日本広島で開催されるG7首脳会談に韓国が公式に招待された中、韓国が革新と経済、安保分野などでG7に相当するほどであることが調査された。

全国経済人連合会(以下「全経連」)は、‣軍事力、‣経済力、‣革新能力、‣経済安全保障‣影響力など5つの分野を選定し、国際社会でリーダーの役割を果たす先進国の集まりであるG7と韓国の相対的な位置を比較分析した。
(後略)

⇒参照・引用元:『全国経済人連合会』公式サイト「統計で見る大韓民国の国際的位相、現住所」

冒頭に、「韓国はG7に相当する」と自画自賛したまとめが入っています。また、恐らく一番アピールしたいのは、

グローバル国力順位総合6位を占めた韓国、今年G7議長国の日本(8位)より上に

の「日本より上」の部分だと思われます。

このリポートの中には、各国がいろいろな項目で比較した以下のような表組があります。

⇒参照・引用元:『全国経済人連合会』公式サイト「統計で見る大韓民国の国際的位相、現住所」

このリポートが「8位の日本を抜いて韓国は6位だー」としている項目がご丁寧に一番上の行になっています。

そもそも「韓国を6位」とした「グローバル国力順位」って何?と思われるでしょう。

これは、アメリカ合衆国『US News & World Report』と『ペンシルベニア大学』ワートンスクールが、全世界の1万7,000人を対象に実施した「グローバル国力ランキング」の認識調査による――となっています。

筆者も浅学の徒ですので、どのようなものか知りませんでしたので、調べました。

簡単にいえば、これはオンラインアンケート調査です。『USnews.com』の説明によれば、以下のようになっています。

人口統計学的な質問で回答者を3つのグループに分類した:

情報通のエリート:大学教育を受けた中流階級以上の人々で、少なくとも週に4日はニュースを読んだり見たりする人

ビジネスの意思決定者:組織のシニアリーダーや人を雇う中小企業のオーナー

一般市民:18歳以上の成人で年齢と性別の面で自国を代表している人。

これらの項目に該当すると思われる個人を対象に、Kantar Profiles Audience Networkを利用したオンライン調査へのリンクを送付しました。

調査対象は、アメリカ、アフリカ、アジア、ヨーロッパ、中東の世界36カ国、合計17,991人です。

回答者のうち、8,061人が情報通のエリート、4,536人がビジネスの意思決定者、8,035人が一般市民と見なされました。また、一部の回答者は、情報通のエリートとビジネス上の意思決定者の両方とみなされました。

回答者の属性や参加者のタイプにかかわらず、各個人の回答は、結果において同等の重みを持っています。

⇒参照・引用元:『USnews.com』「Methodology: How the 2022 Best Countries Were Ranked」

「Most Powerful Countries」ランキングは、『USnews.com』のサイトに確かにあります。以下のように、確かに韓国は6位となっています。


↑Googleの自動翻訳なので日本語がヘンなところがありますがご寛恕ください。

⇒参照・引用元:『USnews.com』「Best Countries Most Powerful」

しかし、このランキングは実は「Best Countries」(最高の国々)を紹介するもののうち「Power」(力)というカテゴリーのものです。

この「Power」のサブカテゴリーは以下のようになっており、

A leader(リーダー
Economically influential(経済的な影響力
Has strong exports(強い輸出
Politically influential(政治的な影響力
Strong international alliances(強力な国際連携
Strong military(強い軍事力

これらのサブカテゴリーのスコアを加重平均したものに基づいています。

『全国経済人連合会』のリポートは、「Power」のランキングを「国力」と読み替えて「6位」だとしています。

「国力」と聞くと、国の総合力が測られているようですが、そうではありません。それは上掲のサブカテゴリーが示しています。

実際に「Best Countries」には「総合」という全てのカテゴリーをまとめたスコアとランキングがあって、韓国は「20位」です。

ちなみに、総合ランキングはどうなっているかというと……。

第1位 スイス
第2位 ドイツ
第3位 カナダ
第4位 アメリカ
第5位 スウェーデン
第6位 日本
第7位 オーストラリア
第8位 イギリス
第9位 フランス
第10位 デンマーク
第11位 ニュージーランド
第12位 オランダ
第13位 ノルウェー
第14位 イタリア
第15位 フィンランド
第16位 スペイン
第17位 中国
第18位 ベルギー
第19位 シンガポール
第20位 韓国

「Power」のランキングで6位になったので韓国は未来のG8としていますが、これは強弁の類いに入るのではないでしょうか。

さらに付言すれば、人口の急減によって韓国の(総合的な)国力は急速に衰えていくことが分かっています。この未来は避けられません。

ここでG8に編入されたとしてもスグに抜けないといけなくなります。出る(出される)ときに恥ずかしい思いをするので、無理に「G8だ」などと主張しない方がいいのではないでしょうか。

(吉田ハンチング@dcp)

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