2023年07月27日、アメリカ合衆国の『Pew Research Center(ピュー・リサーチ・センター)』が興味深いリポートを公表しています。「中所得国」「高所得国」24カ国を調査した結果ですが、「ほとんどの国で中国は嫌われている」という結果が出ています。
上掲のとおり、24カ国で67%が嫌いだ(unfavorable:好かん/好意を抱けない/批判的)となっています。
ここまでは先にご紹介したのですが、面白いトピックがあるのでご紹介します。以下をご覧ください。
「中国が嫌いだ」という回答と「習近平は信用できない(no confidence)」という回答の相関です。
「中国を嫌いだという割合の高い国ほど、習近平を信用していない」ということが分かりました。
中国は独裁国家で、中国共産党のTopに君臨する習近平総書記の思う様に動かされています。
中国が嫌いだということは、中国の方針を決めている習近平その人が嫌いと同義ですから、この結果は当然でしょう。
例えば「トランプ大統領は信用しないけどアメリカ合衆国は好き」という人があって当然で、ここまで国家に対する好悪の感情と指導者に対する信頼度が結び付いている結果も珍しいのはではないでしょうか。
逆にいえば、この結果は「中国は習近平の君臨する独裁国家である」と証明しているとも言えそうです。
24カ国調査の結果、中国に対する「嫌い」は以下のような結果でした。
国別「中国に否定的」な人の割合
<<高所得国 16カ国>>
ポーランド:67%(+12%)
カナダ:79%(+5%)
フランス:72%(+4%)
イスラエル:50%(+4%)
スペイン:66%(+3%)
スウェーデン:85%(+2%)
オランダ:77%(+2%)
ドイツ:76%(+2%)
オーストラリア:87%(+1%)
アメリカ合衆国:83%(+1%)
ギリシア:51%(+1%)
日本:87%(±0)
イギリス:69%(±0)
ハンガリー:50%(-2%)
韓国:77%(-3%)
イタリア:58%(-6%)<<中所得国 8カ国>>
インド:67%(+21%)
ブラジル:48%(+21%)
メキシコ:33%(+11%)
アルゼンチン:34%(+10%)
南アフリカ:40%(+5%)
ケニヤ:23%(-2%)
ナイジェリア:15%(-2%)
インドネシア:25%(-11%)※( )内は前回調査からの増減の%ポイント。高所所得国の場合は前回調査は2022年。そのため2022年比での増減%ポイント。中所得国については、コロナ禍の間は対面調査が行えなかったので、前回調査は2019年。そのため2019年比での増減%ポイントを示しています。
⇒データ出典:『Pew Research Center』公式サイト
日本は87%もが「中国を嫌い」な国ですから、習近平総書記をほとんど信じていないのです。
今まさに中国から懐柔されている韓国も「77%」が中国を嫌いです。ですから、やはり韓国の皆さんも習近平総書記には信用を置いていません。
(吉田ハンチング@dcp)