中国の人民元安が止まりません。
以下をご覧ください。まずオンショアのドル-人民元です(チャートは『Investing.com』より引用:以下同/日足)。
オンショアでは、2023年09月08日の終値が「1ドル=7.3440元」。
週足にして時間軸を引いてみると、以下のようになります。
次にオフショアです。
2023年09月08日の終値は「1ドル=7.3650元」です。
同じく週足にすると、以下のようになります。
FXの取り引きをされる方ならご存じでしょうが、「破七、守七」という言葉があります。「1ドル=7元」というのが抵抗線また支持線であって、これが目安となってきました。
ところが、それよりも約4.3%超も安い値をつけているのが現状です。これは16年ぶりの安値進行(オンショア)。
1営業日当たりに許容される対ドル変動率は、中心レートから上下2%となっていますが、下限近くまで元安が進行するほど元売りの圧力が高まるなど、元安への圧力は高じています。
中国経済への先行きが暗いと見られること、また合衆国との対立が強まっていることなどによって、人民元に対する信任が落ちているのです。
中国当局は防戦に当たっているものと見られますが「ドル売り元買い」を行わなければならず、ドルが溶けます。また、元安をあまりに許容し過ぎると、(通貨安は周辺国窮乏策なので)例えば東南アジア諸国などと「通貨安競争」が始まる可能性があります。
「どうする中国」という状況になってきました。
(柏ケミカル@dcp)