ファイブ・アイズが警告「中国は知的財産権の泥棒であり最大の脅威」

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日本も入れてくれるかも……」という話題が出たこともある『Five Eyes(ファイブ・アイズ)』。ファイブ・アイズは、

アメリカ合衆国
イギリス
カナダ
オーストラリア
ニュージーランド

の5カ国による(UKUSA協定)に基づいた機密情報共有の枠組み(の俗称)です。

2023年10月16日、アメリカ合衆国カリフォルニア州パロアルトで開催された『Emerging Technology and Securing Innovation Summit』で(上掲写真左から)、

オーストラリア:マイク・バージェス安全保障情報機構長官
カナダ:デビッド・ヴィグノー安全保障情報局長官
アメリカ合衆国:クリストファー・レイFBI長官
ニュージーランド:アンドリュー・ハンプトン安全保障情報局長官
イギリス:ケン・マッカラムMI5長官

が集まりました。

このサミットは、ファイブ・アイズに加え、ビジネスリーダーや起業家、政府関係者、学識経験者が一堂に会し、イノベーションに対する脅威、新興技術の利用や悪用の可能性における今後の動向、経済的安全性と公共の安全の両方を向上させるために協力する手段などについて議論するものでした。

サミット自体は「脅威に対する認識を高め、テクノロジー部門がリスクを理解し、特定し、管理するのに役立つだろう」というものでしたが――。

ファイブ・アイズメンバー5カ国の情報機関長のコメントが出たことが異例です。コメントでは「中国による知的財産窃盗」についてが目立ちました。

例えば、レイFBI長官は「中国は長い間、サイバー侵入、人的諜報活動、一見無害に見える企業への投資や取引など、さまざまな手法を一度に駆使して企業を標的にしてきた。その網の一本一本が、より図太く、より危険になっている」と中国を名指ししてリスクについて語りました。

オーストラリアのバージェス長官は、「中国政府は、人類史上最も持続的で大規模かつ巧妙な知的財産と専門知識の窃盗を行っている」と述べました。

レイFBI長官は、

「(中国は)他の全ての主要国を合わせたよりも大規模なハッキングプログラムを持っており、北京の物理的なスパイや民間企業や研究機関からの企業秘密の窃盗とともに、巨大な力を中国に与えている。

われわれが見たこともないような規模で、これら全てのツールが並行して展開されていることが、この国を非常に困難なものにしている」とも述べています。

中国は、この前例のないファイブアイズの言及に対して猛反発。在米中国大使館の劉鹏宇報道官は、

「中国は知的財産権の保護に全力で取り組んでおり中国に対する根拠のない非難や中傷に断固として反対し、関係者が中国の発展を客観的かつ公正に見ることを期待する」

と述べました。中国が「知的財産権の保護に全力で取り組んでいる」なんて話をまともに受けとる人は、少なくとも自由主義陣営国にはいません。

(吉田ハンチング@dcp)

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