韓国で家計負債がまた増加する傾向にありますが、Money1でもご紹介しているとおり、住宅ローンの増加傾向が目立っています。つまり、住宅に資金を投入する人がまた増えているのです。
小ネタかもしれませんが、重要なポイントなのでご紹介します。
2023年10月19日、韓国の金融通貨委員会は「基準金利」を「3.50%」で据え置きました。この発表の後、定例の記者会見があったのですが、李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁は重要な発言を行っています。
不動産市場への投資について記者から聞かれた、李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁は以下のように答えたのです。
「『韓国銀行』総裁として『不動産価格がどうなるだろうか?』という話をするのは難しい」
「私が申し上げたいのは、住宅価格が上がると予想して自分のお金だけでなく、レバレッジをかけて投資する人が多い。そのような人が、金利が再び1%台に戻ってコスト負担が少なくなると考えているなら、その点については警告したい」
「さまざまな経済状況を見ると、金利がすぐに調整され、すぐに負担が減るとは思えない」
「自分の能力の範囲内なのか、能力外なのか、高い金利が維持されている時に短期で不動産を買って、すぐに売ってキャピタルゲインを得られるかについての判断は、自分でしなければならない」
高金利状態は続くかもしれない、そう簡単に下げられる状態がくるとは考えていない、と述べました。そのため、不動産投機はやめろ――と言っています。
Money1でもご紹介したことがありますが、文政権時代に、『韓国銀行』総裁と企画財政部長官が、投機はやめろ――といい、これがズバリ的中しました。特に株価に関する予測は見事で、「KOSPIが3,300までいったらそれはバブルだ」と述べ――これがまさにそのとおりになったのです。
上掲はKOSPIの直近までの推移ですが、コロナ禍の天底からの急上昇で、まさに3,300が天井だったことが分かります(チャートは『Investing.com』より引用:日足)。
というわけで、『韓国銀行』総裁の予測は軽んじるべきではありません。
(吉田ハンチング@dcp)