韓国ではあまり取り上げられないのですが、韓国の『Consumer Insight(コンシューマー・インサイト)』は非常に興味深いリポートを出すメディアです。
例えば、2023年11月02日には「国産自動車の腐食は輸入車の3.4倍…最も脆弱なブランドは?」というリポートを公表しています。
これは、
自動車リサーチ専門機関である『コンシューマー・インサイト』が2001年に始まり今年23回目を迎えた「年次自動車企画調査(毎年07月、10万人対象)」で、
新車購入後1年以上(2022年06月以前購入)の消費者に対して、腐食発生経験を部位別に尋ね、「100台当たりの腐食発生部位数(CPH:Corrosion Per Hundred)」を算出し、国産車と輸入車を比較した。
保有期間を△2~5年△6~10年△11年以上に分けて、時期別の発生傾向も調べた。
⇒参照・引用元:『Consumer Insight』公式サイト「국산차 부식, 수입차의 3.4배…가장 취약한 브랜드는?」
というものです。10万人対象で(回答数も大規模であるなら)かなり信憑性の高いデータということができます。
腐食の発生しやすい韓国自動車ブランドはどこなのか?を調べてみた、というわけですが、輸入自動車とも比較しているのが興味深い点です。
この調査の結果は以下のようなグラフとなっています。
⇒参照・引用元:『Consumer Insight』公式サイト「국산차 부식, 수입차의 3.4배…가장 취약한 브랜드는?」
一目瞭然で、腐食に脆弱なのは、韓国のドメスティックなメーカー3社です。単位が「CPH」で100台当たりの腐食発生部位数という特殊なものですが、購入してから2~5年では、以下のようになります。
『KGモビリティ』:13カ所
『現代自動車』:10カ所
『起亜自動車』:9カ所
『韓国GM』:8カ所
『ルノーコリア』:8カ所
輸入自動車ブランド:5カ所
購入から6~10年になると……。
『現代自動車』:29カ所
『KGモビリティ』:23カ所
『起亜自動車』:23カ所
『韓国GM』:16カ所
『ルノーコリア』:16カ所
輸入自動車ブランド:8カ所
このように、韓国のドメスチックな自動車メーカー3社、外資系韓国自動車メーカー2社、輸入自動車の3つが明確に分かれてきます。つまり、自動車の品質は3つに分かれるのです(腐食について)。
11年以上になると、以下のようにさらに差は明確です。
『KGモビリティ』:59カ所
『現代自動車』:56カ所
『起亜自動車』:55カ所
『韓国GM』:40カ所
『ルノーコリア』:36カ所
輸入自動車ブランド:18カ所
この結果からみると、少なくとも腐食に対する脆弱性という点で、韓国産の自動車は外国の自動車よりはるかに劣っていることが分かります。つまり、品質がよくありません。
面白いのは、『現代自動車』の最高級ブランドとされる『ジェネシス』ですら、輸入自動車に劣ることです。
『Consumer Insights』の結論は――、
(前略)
国産車と輸入車の腐食関連の品質差は依然として大きい。国産車が輸入車より2~5年では2倍、5~10年と11年以上ではそれぞれ2.9倍だった。全体平均では国産車(27CPH)が輸入車(8CPH)の3.4倍に達した。
(後略)
――です。
韓国メディアは「韓国産の自動車はもう決して外国産の自動車に負けてはいない」と書いたりしますが、間違いです。このリポートは「そんなことはない。品質ではまだ劣っている部分がある」という証拠の一つです。
(吉田ハンチング@dcp)