2024年03月08日、『韓国銀行』が2024年01月の酷使収支統計を公表しました。
以下をご覧ください。
↑黄色でフォーカスしてあるのが2024年01月の経常収支/『ECOS』のデータから切り出したもの2024年01月
貿易収支:42億4,040万ドル
サービス収支:-26億5,680万ドル
第1次所得収支:16億1,600万ドル
第2次所得収支:-1億5,390万ドル
経常収支(上記4つの合計):30億4,570万ドル⇒データ出典:『韓国銀行』公式サイト「ECOS」
当月の経常収支は「30億4,570万ドル」となりました。順当な結果です。
前月2023年12月の「74億1,460万ドル」と比較すると半分未満ですが、韓国の経常収支は01月には減少するトレンドがあるので、これは特に気にする必要はありません。
なにせ、前年同月2023年01月は「-42億480万ドル」の大赤字だったので、はるかにマシな結果です。
韓国にとって最も大事な貿易収支も「42億4,040万ドル」で順当な結果です。
上掲記事でご紹介したとおり、産業通商資源部の〆によると、通関ベースの貿易黒字は「+3億ドル」でしたから、国際収支統計での貿易黒字が42億4,040万ドルでまとまったのも順当な線です。
※文在寅政権下で無茶苦茶な時期がありましたが、国際収支統計の貿易収支は、通関ベース統計の貿易収支からだいたい30~40億ドルほど良くなります(これは計上の仕方の違いによります)。
コロナ禍が収まって、韓国の皆さんが外国に出かけるようになり(お金を使うので)、サービス収支の「-26億5,680万ドル」も順当な線です。
当月の結果で面白いのは、金融収支の中にある「直接投資」です。
韓国への直接投資の金額がわずか「2億2,290万ドル」しかありません(外国から直接投資で韓国に入ってくるお金は「金融収支・直接投資・負債の部」に表れます)。
2023年09月以来の少なさで、先行きどうなるのかは気になるところです。
もうひとつ気になるのは、金融投資の「その他投資」です。「その他投資」は、「融資」つまりは、外国とのお金の貸し借りを計上する項目なのですが、この中の「現預金・資産の部」が「100億6,850万ドル」も計上されています。
1カ月の金額としては異常に多いのです。このお金がどこへ何のために流れたのかは気になるところです。
(柏ケミカル@dcp)