アメリカ合衆国の次期大統領の就任式は2024年01月20日に行われます。
現在は第2期トランプ政権開始直前で、残すところ1カ月あまりです。
この時期なので、中国がEUに擦り寄り始めました。
2024年12月17日、中国の外交部は以下のようなプレスリリースを出しました。
王毅:中国-欧州はパートナーとしての立場を堅持し、対話と協力を強化し、双方にとって有益な解決策を模索すべきである
2024年12月17日 12:332024年12月17日、中国共産党中央政治局委員・外交部長の王毅は「2024年国際情勢と中国外交」シンポジウムで次のように述べた。
「欧州は中国外交にとって重要な方向であり、より健全で安定した中・欧関係は双方の根本的な利益に合致し、世界の共通の期待でもある。
今年05月、習近平主席はヨーロッパへの歴史的な訪問を成功させ、国交樹立60年の中仏関係を新たな段階へと導き、中・セルビアの堅固な友好を新たな高みに引き上げ、中ハンガリー関係を新時代の全天候型全面戦略的パートナーシップへと格上げした。
習近平主席はまた、二国間および多国間の場において、ドイツ、イギリス、スペイン、イタリアなどヨーロッパの指導者と戦略的な意思疎通を深め、欧州側が長期的かつ戦略的視点から相互関係を捉え、パートナーとしての立場を堅持し、対話と協力を強化し、中・欧および世界に利益をもたらすよう促した。
世界の二大文明であり、現代の二大勢力として、われわれは欧州側と共に矛盾や意見の違いを適切に処理し、双方にとって有益な解決策を模索し、自由貿易を共に守り、多国間主義を共に擁護することを願っている」
これでも説得しているつもりなのか――という言説です。
王毅外相は「習近平総書記がこう言ったろう」――と述べていますが、その言った内容というのが――、
「欧州側が長期的かつ戦略的視点から相互関係を捉え、パートナーとしての立場を堅持し、対話と協力を強化し、中・欧および世界に利益をもたらすよう促した」
――で、「欧州側がこう変化すべき」ですから、まるで中国側はなんら悪いことはしていないといわんばかり。
こんな御託宣を欧州の自由主義陣営国が聞くわけはないでしょう。中国の言いようはいつもながら、厚顔無恥であり、「オレ以外のヤツが悪い(= オレは悪くない)」という他罰主義丸出しです。
ちなみに、こういう他罰主義の権化みたいな態度でも、大朝鮮・中国と小中華・韓国はそっくりです。
アメリカ合衆国のトランプ政権に怯えているので、欧州を味方につけたいのでしょうが、今さら欧州が中国の与することなどないでしょう。トランプか中国か――の選択で、欧州が中国を取るわけがないからです。
(吉田ハンチング@dcp)