今回は二段落ちです。

Money1でもご紹介したとおり、韓国では「MASGA(マスガ)」についての期待が高まっています。
「アメリカ合衆国は韓国の造船技術に期待しているんだ!」という、おっかしな認識があるからです。
※MASGAは「Mutual Action for Shipbuilding Growth Alliance」の略で、韓国政府がアメリカ合衆国に提案した米韓造船協力プロジェクトのこと。ただし、現時点で合衆国政府がこのおっかしなプロジェクト名を正式に使ったことはありません。
2025年08月06日、韓国メディア『毎日経済』が面白い記事を出しました。
以下に同記事の一部を引用してみます。
米韓関税交渉で、MASGA(Make American Shipbuilding Great Again=アメリカ造船業を再び偉大に)で象徴される両国の造船協力が決定的な役割を果たした中、合衆国政府は強硬労組に身を置いていた人員が合衆国造船業界に流入する可能性を懸念していることが伝えられた。
(中略)
この消息筋はしかし、「MASGAプロジェクトの核心は、合衆国造船業を復活させるために韓国の優れた熟練人材を支援してもらうことだ」とし、「その過程で合衆国は、強硬労組での活動経験のない若年層を送ってほしいという要求を伝えたと承知している」と述べた。
人材養成は長期プロジェクトであり、短期間で合衆国の船舶建造能力を拡充するには、韓国から相当数の人員が合衆国に行かなければならない。
これに関連して、政府は退職したか、退職を間近に控えた50~60代の熟練人材を中心に合衆国へ派遣する案などを業界と協議しているとされる。
しかし合衆国政府は、強硬と分類される韓国造船業界の労組が合衆国に流入することを懸念しているのだ。
(後略)
韓国がいかにMASGAに期待しているか(いかに造船業に自信を持っているか = いかに韓国の造船業が合衆国より上位に立っていると思い込んでいる)が分かる記事ですが、「韓国の優れた熟練人材を合衆国に派遣してもらう」のが、このプロジェクトの核心なのだそうです。
韓国造船業に優れた熟練人材なんていましたっけ?――なのですが、面白いのは「合衆国側が労組の人員はお断りだ」とした――という点です。
「へー、韓国のことをよく理解しているなあ」という話なのですが、これについて「ウソでした」という、二段目のオチがつきました、
2025年08月06日、韓国の産業通商資源部が以下のプレスリリースを出しました、
アメリカ合衆国側が「造船業協力のために労組経験のない若年層を送ってほしい」と、わが方に伝達した事実はない――ことをお知らせします。
□ 2025年08月06日付『毎日経済』「“強硬労組員はお断り”…MASGAの変数」というタイトルの記事において、
ㅇ合衆国側が強硬労組活動の経験がない若年層を送ってほしいという要求を、韓国政府に非公式ルートを通じて伝達した――と報じられました。
<韓国政府の立場>
□合衆国側が「造船業協力のために労組経験のない若年層を送ってほしい」とわが方に伝達した事実はないことをお知らせします。ㅇ報道には慎重を期していただきますようお願いいたします。
⇒参照・引用元:『韓国 産業通商資源部』公式サイト「(설명자료)미측은 노조 경험 없는 젊은 층을 보내달라고 요청한 바 없음」
「そんなことは言ってない」――です。
ちゃんちゃん。ありがとうございましたー♪
(吉田ハンチング@dcp)







