韓国江陵・干ばつ水不足「50%給水制限」。李在明が出張る事態に

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韓国「干ばつで水不足」という報道が出ているのでダムの貯水量を確認してみると、以下のようになっており、そこまで深刻なのか?――のように見えます(2025年08月31日現在)。


↑多目的ダムのデータです。韓国の多目的ダムは洪水調節・上水/工業用水・発電・灌漑など複数の機能を一つで担う「広域インフラ」です。

しかし、大統領に成りおおせた李在明(イ・ジェミョン)さんが現地視察を行う事態となっています。

以下は韓国の大統領室が出したプレスリリースです(面倒くさい人は飛ばしても大丈夫です)。

李在明(イ・ジェミョン)大統領は本日午後、深刻な干ばつにより困難を強いられている江原特別自治道江陵市を直接訪れ、干ばつ対応状況を点検しました。


↑現場を視察する李在明(イ・ジェミョン)さん。

この日の現場には、行政安全部長官、江原特別自治道知事、江陵市長、江原特別自治道消防本部長、韓国農漁村公社江原地域本部長および『韓国水力原子力社長』が出席しました。

李大統領はまず五峰貯水池を訪れ、干ばつ対応推進状況の報告を受け、貯水率、生活・農業用水供給の現況、代替取水源の確保状況などを細かく点検しました。

すでに生活用水が不足して公衆トイレを閉鎖するなど給水制限が始まっており、小・中・高等学校の短縮授業や休校が必要な状況でした。

当分の間、江陵地域に降雨の見通しもなく、その被害が長期化しかねない深刻な状況でした。

これに対し李在明大統領は、江陵市庁状況室で開かれた干ばつ対策会議で、まず最初にユン・ホジュン行政安全部長官に江陵市の災難事態宣言を指示しました。

また李大統領は「江陵地域の給水難解消のために全国的な支援が必要だ」とし、余力のある自治体に飲料水の寄付と支援を要請し、軍・消防の給水車も積極的に活用するよう当付しました。

あわせて「長短期対策を総合的に検討し、実効性のある方策を用意せよ」とし、「行政安全部長官を中心に迅速に対策を推進せよ」と指示しました。

その後、李在明大統領は近くの鏡浦台刺身店通りの商店街を訪問しました。

李大統領は刺身店の商人たちに「干ばつはあるが水の供給はうまくいっているか? 商売するのに困難はないか?」と尋ね、刺身店の商人たちは「まだ給水制限で商売に影響を受けているわけではないが、お客さんが『干ばつなのに遊びに来るのは申し訳ない』と言っている。これからが心配で不安だ。うまく解決してほしい」と答えました。

これに対し大統領は「災難事態の宣言を指示した。最善を尽くして対策を立てる」と答えました。

2025年08月30日
大統領室 副報道官 チョン・ウンス

この江陵市は、実はちょっと変わっているのです。

江陵の主な水源は五峰貯水池(오봉저수지)で、ここは韓国農漁村公社(KRC)が管理しています。

江陵の生活用水の約87%を単独で担う“ローカルな水源”です。


↑江陵市の主力の水源地がこの有り様。

小規模な水源・五峰貯水池の貯水率が「15.9%」まで落ちており、平年が「70.1%ですから、現在は平年の「22.7%」しか水がないのです。

15%を下回ると、水道供給量を平常の4分の1に減らす75%制限給水が実施されます。

江陵で75%制限給水は初めて―とのこと。2025年08月28日現在、貯水率が21.3%だった20日から50%制限給水が実施中です。

――というわけで、李在明(イ・ジェミョン)さんがわざわざ出張ったのです。

そもそもローカルの水源地に生活用水の約87%を依存しているというのが問題で、もしここで何かあったら――と手を打っておかなかったのが駄目でしょう。

いくら李在明(イ・ジェミョン)さんが出張ったところで、基本雨が振らないと解決できません。

仕方がないので、他地域から緊急で水を運び給水を行っています。

韓国の気象庁によると、2025年の江陵の降水量は404.2mmに過ぎず、平年「983.7mm」の約41.1%しかありません。江陵の水源の特殊性を考慮して普段から手を打っておくべきだったのではないでしょうか。

(吉田ハンチング@dcp)

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