中国『BYD』在庫が急増している――は本当です。

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中国の電気自動車メーカー『BYD』の在庫が急増している――といわれます。これは本当でしょうか?

結論からいえば本当です。

在庫がたまるのはメーカーにとってよくありません。どのくらい増加したのが実際に『BYD』の公表している財務諸表から確認してみましょう。

まず、2025年第1四半期のデータ。在庫は「Inventories/存貨」の項目に表示されています。

この『BYD』による公表データによると、

在庫
2024年末:1,160億3,623万7,000人民元
2025年第1四半期:1,543億7,361万6,000人民元

――で、在庫金額はなんと3カ月で33.0%も増加しました。

Money1でもご紹介したおとり、『BYD』が突如製品の大幅値引きを発表したのが2025年05月23日でした。その後、最大のディーラーといわれる山東省の『济南乾城汽车贸易有限公』(乾城グループ)のデフォルト騒動が起こりました。

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キャッシュフローが悪化した旨の報道も出ていいましたが、この在庫の急増はその要因になったものと推測されます。

次に、2025年第2四半期時点での在庫の状況です。同じく『BYD』の公表したデータから見てみます。

在庫
2024年末:1,160億3,623万7,000人民元
2025年第1四半期:1,543億7,361万6,000人民元
2025年第2四半期:1,408億3,935万1,000人民元

第2四半期末では「約1,408.3億人民元」ですから、第1四半期末と比較して約8.8%減少しましたが、それでも2024年末と比較してまだ「+21.4%」です。

『Reuters(ロイター)』など外信の報道を見ても、在庫調整はまだ行われるだろうとしていますが、恐らくそれは正しいものと思われます。

(吉田ハンチング@dcp)

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