2026年07月31日、『韓国銀行』が「2026年第2四半期の外国為替銀行の外国為替取引動向」のデータを公表しました。
非常に興味深いデータなのでご紹介しておきます(以下はプレスリリース)。これは韓国の外国為替市場で銀行がどれだけ外国為替取引を行ったかを集計した統計です。
このフローのデータからは、次のようなことが分かります。
❶外国為替市場の活発さ
銀行が1日にどれだけ外貨を売買したか。
市場の流動性が高まっているのか、低下しているのか。
何が取引を増減させているか
❷現物為替が増えているのか。
❸デリバティブ(先物・スワップなど)が増えているのか。
❹どの通貨が多く取引されているか
ドルウォン
人民元ウォン
ドル円
ユーロドル
――などの内訳。
❺誰と取引しているのか
外国為替銀行同士
国内企業・個人
海外投資家・海外金融機関(非居住者)
――のどこで取引が増えているか。
❻どの銀行が取引を担っているか
韓国国内銀行
外国銀行韓国支店
――のどちらが取引を伸ばしているか。
まず注目したいのは、ウォン市場における外貨売買の流動性が急激に増している点です。以下をご覧ください。
1日平均の外貨取引量
2025年第4四半期 846.2億ドル
2026年第1四半期 1,026.5億ドル
2026年第2四半期 1,214.4億ドル
(あくまで暫定ですが)2025年第4四半期 ⇒ 2026年第2半期、つまりわずか半年で約370億ドルも1日平均の取引額が膨らんでいます。
これは2008年統計開始以来最大の金額で、『韓国銀行』のプレスリリースでもわざわざそう書かれています。
なぜここまで取引量が拡大したのでしょうか?
『韓国銀行』自身は、今回の取引増加の背景として、
・外国人による韓国内証券投資の売買額増加
・為替相場の変動が続いたことによるヘッジ需要
を挙げています。Money1でも先にご紹介したとおり、外国人投資家による韓国のドメスティックな証券投資によって外為相場が変動し、その変動が急激であるが故に、変動のリスクヘッジのためにまた外為相場が動くという多層構造になっている――というわけです。
外国人国内証券投資売買額もこの資料に掲載されています。
2025年第4四半期……475兆ウォン
2026年第1四半期……855兆ウォン
2026年04~05月……1,048兆ウォン
要するに、これが取引増加の主因なのです。
非常に興味深いのは「取引相手別」のデータです(対前期比)。
取引相手別の「1日当たり取引金額の増減」
外国為替銀行間……+49.2億ドル(+23.6%)
国内顧客……+16.4億ドル(+18.3%)
非居住者……+51.8億ドル(+41.1%)
非居住者相手の取引が最大に伸びて、+41.1%増です。
もし韓国企業の輸出入決済や国内経済活動そのものが主因であれば、国内顧客との取引がもっと大きく伸びても不思議ではありません。
しかし、この資料では最も大きく伸びたのは海外との資金移動です。
外国人投資家による資金移動が市場拡大の大きな要因だったということは、韓国の外国為替市場が海外資金の動きに強く左右される状態だったことを示しています。
(吉田ハンチング@dcp)





