先にご紹介したとおり、FED(Federal Reserve Systemの略称:連邦準備制度)は毎週金曜日、ドル流動性スワップ※1の利用状況についてデータを公表しています。
05月22日(金)の公表データは、韓国については「前週ママ」でご紹介するまでもない結果でした。
そこで、2020年05月21日時点での、9つの中央銀行の未返済金額をご紹介します。この9つの中央銀行は、さる03月19日、FRBが新たにドル流動性スワップを締結した銀行です。
かつて04月23日時点のデータを基に同様のご紹介したことがありますが、あれから1カ月がたちましたので改めて確認してみましょう。
中央銀行 | 未返済金額 |
韓国銀行 | 187億8,700万ドル |
シンガポール金融管理局 | 99億8,800万ドル |
メキシコ銀行 | 65億9,000万ドル |
ノルウェー銀行 | 54億ドル |
デンマーク国立銀行 | 42億9,000万ドル |
オーストラリア準備銀行 | 11億7,000万ドル |
ブラジル中央銀行 | 0 |
ニュージーランド準備銀行 | 0 |
スウェーデン国立銀行 | 0 |
⇒データ引用元:『NY連邦準備銀行』「U.S. Dollar Liquidity Swap – Amounts Outstanding (Settled positions in USD mn)」(ドル流動性スワップ-未返済金額)
1カ月ほどたちましたが、『韓国銀行』がぶっちぎりで「借り倒している」ことは変わりませんでした。2位の『シンガポール金融管理局』に87億9,900万ドル(約9,488億8,856万円:2020年05月26日のレート「1ドル=107.84円」で換算)もの差を付けています。
こうなってくると返済できるのか、端で見ていても心配になってきますね。
それにしても『ブラジル中央銀行』『ニュージーランド銀行』『スウェーデン銀行』は一環して利用ゼロですので、実は特にスワップラインを締結する必要はなかったのではないでしょうか。もちろん、ただ結んでいるだけでも「信用」は得られるのものなのですが。
※1韓国メディアは「通貨スワップ」、時に「通貨スワップ協定」と呼称しますが、紛らわしいのでMoney1ではFRB(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)に従って「スワップライン」「ドル流動性スワップ」と記載します。本稿のタイトルだけはアンカーが韓国の表記に合せて「通貨スワップ」としています。
(柏ケミカル@dcp)