中国の『スターバックス』といわれ、2019年05月17日にアメリカ合衆国のNASDAQ市場に上場した中国企業『Luckin Coffee(ラッキンコーヒー:瑞幸珈琲)』。
『ラッキンコーヒー』は2017年の創業からわずか1年半で上場を果たし、上場の8カ月後には株式の時価総額が「120億ドル」になるという成功ぶりでした。
↑自社ホームページでNASDAQ上場を伝えている『ラッキンコーヒー』
⇒参照・引用元:『Luckin Coffee』公式サイト
ところが、その売上が水増しされていたことが分かり、株価は大暴落。
『Wall Street Jornal(ウォール・ストリート・ジャーナル)』に詳細なリポートが出ていますが、この売上のかさ上げは、会社上層部の数人が自分たちの関係会社に「数千万杯もの『クーポン』を買わせる」などの手口で行われていたようです。
以下の『ラッキンコーヒー』の株価チャートをご覧ください。
『ラッキンコーヒー』自身が粉飾を認めたのは「04月02日」で、この日の終値は「6.40ドル」。ウソを認める前日「04月01日」の終値が「26.20ドル」なので「75.6%」下落しました。わずか1日で約2.6億株が売られたのです。
偶然の巡り合わせでしょうが、エイプリルフールの翌日にこれまでのウソを告白した、というのが……。
『ラッキンコーヒー』の株価は2020年01月17日には一時「51.38ドル」までいったのですが、05月29日の終値は「2.16ドル」なので「91.8%」ダウンです。
ナスダックは上場廃止にもっていくつもりですが、05月20日から取引が再開されています。合衆国政府の中国に対する姿勢もありますし、合衆国の市場ではインチキをしている中国企業については「退場せよ」という圧力が強まるでしょう。
(柏ケミカル@dcp)