先に韓国政府の財政収支(収入から支出を引きます)が大赤字に陥っていることをご紹介しました。05月までで「77.9兆ウォン」(約6兆9,331億円)※1もの赤字が積み上がっています※2。
大赤字の原因は、現文在寅政権が「お金を回すために政府の支出をどんどん増やしている」からですが、一方で「予定した収入が入ってこない」からでもあります。
つまり、支出はどんどん増やしているのに収入は減っているのです。
「国税収入」が05月に約42%も減った!
韓国の「企画財政部」が公表した「月刊財政動向 2020年7月号発刊」によると、韓国政府の総収入は
2020年05月の総収入:31兆9,000億ウォン
(前年同月比:▲13兆2,000億ウォン/29.3%減少)
となっています。01-05月の累計で見ると、
2020年01-05月の総収入:198兆2,000億ウォン
(前年同期比:▲17兆7,000億ウォン/8.2%減少)
となります。
政府の収入は第一に「国民の支払う税金」ですが、この国税収入が以下のように減少しています。
2020年05月の国税収入:17兆6,000億ウォン
(前年同月比:▲12兆6,000億ウォン/41.7%減少)2020年01-05月の国税収入:118兆2,000億ウォン
(前年同期比:▲21兆3,000億ウォン/15.3%減少)
なんと、05月単月では「41.7%」も減少しました。
⇒参照・データ引用元:『韓国 企画財政部』公式サイト「月刊財政動向 2020年7月号発刊」
「国税収入」の減少について企画財政部はこう言う
税収がこのように減ったのは、もちろん新型コロナウイルス騒動によるものですが、この減少は、あらかじめ予測できたこと。
というのは、韓国政府が支援の一環として「税金の納付期限の延長」などの措置を行った影響もあるからです。
この05月の国税収入の減少について、「月刊財政動向 2020年7月号」の中では以下のように説明しています。
①01-05月のコロナ支援による税金納付の延長
②法人税の分納納付が日付けの関係で06月に帰属する
③総合不動産税の納付が02月から06月になった①-③の影響があったので、この影響を除外すれば実際の05月の累計税収は前年比▲10.7兆ウォンと推定する
つまり、
①~③(の押し下げ効果)があったので、累計税収は前年同期比「▲21兆3,000億ウォン」にもなっているが、本当は「▲10兆7,000億ウォン」で済んでいるはずだ
と主張しているのです。
「本当かなぁ」と首をかしげる人もいらっしゃるでしょう。大丈夫です。次月「月刊財政動向 2020年8月号」が発刊されたら検算できます。
いずれにせよ、韓国政府の収入は減少していて、どんどん苦しくなっていっているのは確かです。
この赤字状態に「100兆規模のアレ」がドーンときます!
このように政府が大赤字状態で先行きが危ぶまれているというのに、
07月14日(火)には文在寅大統領が、あの「100兆ウォン+α規模」と号する「韓国版ニューディール計画」の全貌をドーンと明らかにする
そうです。
大変に面白いことになりそうです。
※1ウォン円の換算は2020年07月12日の「1ウォン=0.089円」を用いました。
※2「管理財政収支」の累積赤字額。詳細については以下の記事を参照していただけると幸いです。
(柏ケミカル@dcp)