新型コロナウイルス騒動によってダメージを受けた韓国経済を救うため、韓国政府、『韓国銀行』、国策銀行はとにかくお金を回すことに躍起になってきました。
そのため、とにかく韓国市中にお金がじゃぶじゃぶ流されているのは先にご紹介したとおりです。当然ですが、問題なのはその流れ先です。
さすがに韓国メディアでもこのお金の流れ先について懸念する記事が出始めています。
「不動産市場」と「株式市場」にお金が流れている
05月末時点で韓国史上最大の「3,053兆9,000ウォン」に達したM2※1ですが、じゃぶじゃぶになったお金のかなりの部分が「不動産市場」「株式市場」に流れ込んでいる、という見方が有力です。
韓国メディア『朝鮮日報』2020年07月26日の記事では、以下のように取り上げています。
市中に解かれた流動性のうち、かなりの部分は不動産市場に向かったことが分かった。
『韓国銀行』によると、今年第1四半期あたり全家計融資残高は1,521兆6969億ウォンで史上最大値を記録したが、その中で住宅ローンの残高も858兆1,196億ウォンで、最大となった。
銀行の融資だけ見れば、今年上半期の家計融資の増加分である40兆6,000億ウォンのうち、住宅ローンの増加分が32兆2,000億ウォンを占めている。
⇒参照・引用元:『朝鮮日報』「3,000兆以上の市中の資金、不動産・株式市場に向かう」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による(以下同)
現在、韓国では不動産価格の高騰で文在寅大統領の支持率が低下。大きな問題となっていますが、この新型コロナウイルス騒動下でも不動産にお金が流れているというのです。
さらに「株式市場」です。Money1では連日KOSPI(韓国総合株価指数)の状況をご紹介していますが、確かに個人投資家は大変旺盛に資金を投じています。
朝鮮日報の同記事では以下のように指摘しています。
株式市場の熱気も冷めていない。投資家の預託金は、06月に46兆1,819億ウォンを記録し、1999年の統計開始以来の最高値となった。
投資家が株式投資をするために証券会社から借りた信用融資残高も今月10日、13兆ウォンを超えた。
というわけで、お金が不動産市場、株式市場に流れ込んで、資産価値を上げているのは確かなところかと。過剰に膨れ上がっていればいわゆるバブルです。すでにもうバブルなんじゃないのか?――という話もあります。
さて、この先はどうなるでしょうか。
※1M2=現金通貨+預金通貨+準通貨+CD(預金通貨、準通貨、CDの発行者は、国内銀行等<マネーサプライ統計のM2+CD対象預金取扱機関と一致>)
⇒参照・引用元:『日本銀行』「マネーストック統計のFAQ」
https://www.boj.or.jp/statistics/outline/exp/faqms.htm/
(柏ケミカル@dcp)