Money1では連日KOSPI(韓国総合株価指数)の状況をお伝えしております。本日は2022年01月最終週でしたが、状況はあまりよろしくありません。
ローソク足1本が1週間の値動きを示す「週足」で見ると、上掲のようにいよいよ下落トレンドが始まったのではないか――と見てもおかしくないプライスアクションです(チャートは『Investing.com』より引用)。
で、さすがに韓国メディアも気落ちしておりまして「大丈夫なのか」という記事を上げております。大丈夫かもなにも、チャートから見ても大変「危うし」な状況です。
さる2022年01月10日の時点で韓国メディア『毎日経済』は「証券価格『コスピ2,700まで下落リスク……2~3カ月は難しい』」という記事を上げています。
記事の中身は証券マンの予測を各種取り上げているのですが……記事タイトルになっている「KOSPIが2,700まで落ちるのでは」という話をチャート上で確認してみましょう。
以下をご覧ください。まず日足です。
↑水色の線が「2,700」。けっこういい読みだというのが分かります。
日足で見るとまだヨコヨコでいけそうな気もするのですが、これが週足で見ると以下のようになります。
↑同じく水色の線が「2,700」。下落トレンドが始まったとすれば、早ければ4週で到達しそうなところにあることが分かります。
チャートでは、時間軸の長い方が時間軸の短い方を支配します。つまり、日足のチャートは週足のチャートの支配から逃れることはできません(時間軸の長いチャートの流れが時間軸の短いチャートの流れを決める)。
もし下落トレンドが本格的に始まるのなら、どこで止めることができるか、が焦点です。
筆者などには、『FRB』(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)がこれまでの資産価値拡大を少し傷つけてもいいと考えていると見えます。そうなら韓国もその流れから逃れられはしません。
『毎日経済』の記事から以下に一部を引用します。
(前略)
ホ・ジェファン『ユジン投資証券』研究員は、「合衆国連銀の資産の縮小は流動性の吸収を意味するため、ボラティリティ拡大への注意が必要だ」とし、「KOSPIが2018年の合衆国金利引き上げと資産縮小の局面で20%下落した点を考慮すると、現時点で2,700~2,800台まで下落する危険がある」と警告した。(中略)
パク・ソヨン『信栄(シンヨン)証券』研究員は「中央銀行の緊縮で実質金利の反騰勢が持続し、2~3カ月ほどリスク資産全般が難しい時期を経験するだろう」とし「景気先行指数下降時期になされる緊縮であり、市場がさらに荒く抵抗する可能性がある」と見通した。
(後略)
ホさんは、2018年の時期にKOSPIは20%下げたので、それを当てはめるなら「2,700~2,800」まで下げる可能性があると指摘しています。もう「2,834」まではきたのですが。
パクさんは「2~3カ月は危ないんじゃないか」というご意見です。
3月に合衆国連銀が金利の引き上げを開始するのは、事実上の既定路線になっているような状況です。KOSPIがこの先どのように推移するのかぜひご注目ください。
(吉田ハンチング@dcp)