「MMF」とはナニか

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公社債投信」の一種として「MMF」(money management fundマネー・マネジメント・ファンド)という投資信託(投信)がありました。過去形になっているのは、繰り上げ償還されてもう運用されてないからです。これに対して「マネー・マーケット・ファンド(money market fund)」という「MMF」もあります。今回は「MMF」についてご紹介します。

■MMFはもともとアメリカ産

まず「マネー・マーケット・ファンド」のMMFについてです。マネー・マーケット・ファンドはもともとアメリカで生まれた投資信託です。1971年に初登場しました。

政府発行の短期債券、企業のCP(コマーシャル・ペーパー)といった短期証券などを対象に投資して、その運用益を取るという投資信託です。短期運用で安全性の高い債権に投資するのでリスクが小さいとされ、その代わりに利率もそこまで大きくはないという特徴があります。

現在も「外貨MMF」という金融商品がありますが、これは「外貨で、海外の安全性の高いを思われる債権に投資する」という「マネー・マーケット・ファンド」です。安全性の高い債権とは、格付けの高い国債や社債などのことです。

■日本版「MMF」が「マネー・マネジメント・ファンド」

上記の「マネー・マーケット・ファンド」を参考に日本版にしたものが「マネー・マネジメント・ファンド」です。略すとどちらもMMFなのでややこしいですが、この「マネー・マネジメント・ファンドの方のMMF」は1992年に販売開始されました。

安定性の高い債権を対象にしているのは同じですが、「マネー・マネジメント・ファンドの方のMMF」は短期債権だけではなく、中期債なども投資対象としていました。1口1円で、1円単位での購入が可能、また申込手数料・解約料が無料だったので、いわば銀行の定期預金に近い使い方ができるものだったのです。

しかし、中国ファンドと同様、日銀によるマイナス金利導入によって、投資対象となる債権の利回りが十分なものではなくなったため、運用が難しくなりました。利益が見込めないので、「マネー・マネジメント・ファンドの方のMMF」はその全てが繰り上げ償還となって、現在では運用されていません。

(柏ケミカル@dcp)

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