2020年09月21日、欧州議会の外務委員会はビデオ討論会を開催しました。
その席上、参加した張明中国大使が、
「中国は、新型コロナウイルの流行についてフェイクニュースの被害者であり、常にフェイクニュースの流布に反対してきた」
といつもの被害者面で恨み言を述べたのですが、欧州議会安全保障・防衛小委員会のナタリー・ロワゾー委員長(マクロン政権下で欧州問題担当大臣を務めた経験がある)が逆襲してやり込めました。
ロワゾー委員長は、
「フェイク情報や攻撃的なプロパガンダが互恵的なパートナーシップを求める国同士の間に存在してはならない」というコンセンサスがあったことを、まず喜んでいます。
と初撃を与えました。
さらに、
中国の最近の外交プロパガンダは誇張されています。
外交とはなんの関係もない、その上事実でもないことを述べています。
例えば、在仏中国大使館は虚偽の情報を繰り返し述べ立てました。
フランスの老人ホームの職員が仕事を放棄し、高齢者を飢餓と病気で死なせたまま放置しており、ヨーロッパのコロナ流行に対する態度は無責任だ、などと言いました。
また、一部の欧米諸国の人々が民主主義や自由への信頼を失い、心理状態がもろくなっているとも述べました。
ここには民主的な制度を信じ、健全な心を持ったヨーロッパ人がいることを保証したいと思います。
と続けました。ロワゾー委員長の静かな怒りが伝わってくる言葉です。
彼女は最後に以下の言葉で締めくくりました。
ヨーロッパには「中国の敵」など存在しません。
「尊敬されたいヨーロッパ人」がいるだけです。これらのデマや過激なプロパガンダの試みを非難し、決して脅迫されることはありません。
中国にはこれぐらいピシャリと言わないといけません。日本もぜひこの毅然とした態度を見習いたいところです。
(柏ケミカル@dcp)