「ソロスのおっちゃん」が嫌われるのにはワケがある

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伝説のトレーダーと呼ばれる人たちがいます。ジョージ・ソロスはその代表といっていいでしょう。国家、イギリスを相手に空前のポンド売りを仕掛け、勝ったことで有名ですね。

一名「イングランド銀行を打ち負かした男(The Man Who Broke the Bank of England)」。

現在85歳のソロスはハンガリー出身で、実はホロコーストの生き残り。肝の座ったおっちゃんなのは、理不尽な死地からの生還者であるためでしょうか。

ソロスは投資家・投機家として有名ですが、一面非常なリベラリストであり、政治活動を行っていることはあまり日本では知られていません。「国境なき政治家(stateless statesman)」を自称して、政治運動・社会運動を援助しているのです。

そのためなのか、各国政府また政治団体などから強烈に嫌われる存在となっています。

『Newesweek 日本版』(2018年03月06日発行)に、「大富豪ソロスの『陰謀』が世界中で囁かれるのは」という記事が掲載され、その嫌われっぷりがまとめられています(同書P.18)。

・母国ハンガリーから嫌われている
・アメリカ右派から悪鬼のように嫌われている
・ロシア政府から嫌われている
・イギリス政府から嫌われている
・イスラエル政府から嫌われている

嫌われるのには理由がありますが、ほとんどがリベラリスト・ソロスの援助がそれぞれにとっての敵へ流れているからです。

例えば、アメリカでは「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大事)運動」、「女性たちの行進運動」(トランプ大統領就任への抗議)などへ資金援助したことへの非難、母国ハンガリーでは「ソロスが難民・移民のハンガリー定住を画策している」といった非難、といった具合です。

特にロシア政府はソロスを忌み嫌っていますが、これはジョージアの親ロシア政権を打倒した「カラー革命」を扇動した、とされるからです。実際には、ソロスの援助する市民団体の一部がカラー革命に参加しただけだそうですが(真実は分かりません)。

Newsweekの同記事の筆者ジョシュア・キーティングはソロスの特徴を、

1.リベラル派の裕福なユダヤ人
2.「イングランド銀行を打ち負かした男」という金融界の評判
3.知性主義への傾倒
4.グローバル主義者

と4点挙げ、

「ソロスには、現在の強権的ポピュリストが嫌う要素がほぼ全てそろっている」

とまとめています。「そりゃ嫌われるだろう」というわけです。

⇒引用元:『Newesweek 日本版』(2018年03月06日発行)「大富豪ソロスの『陰謀』が世界中で囁かれるのは」(P.18)

(柏ケミカル@dcp)

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