「宇宙一の不動産会社」として知られる中国の『エバーグランデ』(Evergrande Group:恒大集団)ですが、同社には「8,355億元」(日本円でざっくり「13兆円」)という気の遠くなるような債務(返済しなければならない借金)があります。
「宇宙一の不動産会社」は台湾メディアでよく見る「恒大集団(エバーグランデ)」によく付く冠言葉です。
債務規模も巨大ですが、焦眉の急として2021年01月に満期となる債務が「1,300億元」(約2兆円)あって、これを「どうすんだ」と外野からも注視されていました。
実はこのうち800億元については、2020年09月29日、広東省の肝いりで30人の投資家に対して、
償還する権利を放棄して、債権を株式に転換する
ことを合意させました。
恐らく、「償還不可で『エバーグランデ』にデフォルト騒動が起こると金融市場に激震が走る。デフォルトで何も回収できないよりはいいだろう」とかなんとか言いくるめたに違いありません。
広東省は、『エバーグランデ』で財政が持っているようなものですから、飛ばないためならもうなんでも手伝うよ、といったところでしょう。
しかし、『エバーグランデ』の金策はこれで大丈夫になったわけではありません。
なにせ香港で「利率11%」という社債だって発行しているのです。これなどまさに「利子すら払えないんじゃないの」と思わされる債務です。
大きすぎて潰せない、という様相になってきましたが、『エバーグランデ』が債務でグラグラしていることに変わりはありません。
(吉田ハンチング@dcp)