WTO(World Trade Organizationの略:世界貿易機関)の事務局長選挙で、アメリカ合衆国はナイジェリア候補のヌゴジ・オコンジョイウェアラ候補を拒否しています。これはナイジェリアの背後に中国がいるから、と指摘されています。
オコンジョイウェアラさんが個人的に中国とどれほど親密な関係にあるかは分かりません。しかし、ナイジェリアが中国と緊密な関係にある国なのは確かです。
ネット上で見られるものとしては、以下の『東洋英和女学院大学大学院』望月克哉先生の論考が歴史的背景なども含めて把握できるお薦めの文献です。
⇒参照・引用元:『ジェトロ』「ナイジェリアにおける中国系ビジネスの展開」
望月先生は中国とナイジェリアの関係について次のように述べていらっしゃいます。
2000年頃の中国城(China Town)の登場、それに伴い近隣に地元の商業銀行の支店がででき、「人民銀行」の看板が掲げられるなどして中国商人の浸透が広がったとのこと。
ナイジェリアの工業化の一端を担った「香港華僑」と称すべき人びとが退場し、代わって登場したのは「上海人」、自らを「上海系」と呼ぶ人びとが台頭したそうです。
翻って現在、中国がナイジェリア政府にまで食い込んでいるのであれば、画集国が「ナイジェリア代表」よりも「韓国代表」の方がまだまし、と考えても不思議はないでしょう。またこの場合、合衆国は考えを曲げないかもしれません。
中国が韓国に「辞退しろ!」と脅す傑作な事態になるかも
で、このまま合衆国が考えを曲げなければWTOは事務局長ポストは空席のまま。WTOは機能不全に陥り、それでも合衆国の目論見は果たされたことになります。
なにせトランプ大統領は先からそれを狙っていたのですから。
こうなるとEUや中国などオコンジョイウェアラさん推しの国々は、韓国代表に辞退してもらいたいと圧力を掛けるでしょう。
傑作なことに、中国が韓国に「お前のところの代表は辞退しろ」と圧力をかける可能性があります。
中国としては、もしそれでオコンジョイウェアラさんが次期事務局長となれば、合衆国に一泡吹かせることができるのです。実にやりそうなことだとは思われませんか?
(松田ステンレス@dcp)