韓国はなぜか日本の『TOYOTA(トヨタ)』の動向を非常に気にします。『現代自動車』『起亜自動車』のライバルと考えている節がありますが、間違っています。技術も販売台数についても『トヨタ』には遠く及びません。
『TOYOTA』グループ※:1,048.3万台
『フォルクスワーゲン』グループ:826.3万台
『現代・起亜』グループ:684.9万台
※『ダイハツ工業』『日野自動車』を含む
韓国メディアには「いよいよ『トヨタ』も脱中国の動きを本格化させている」という記事が出ています。例えば『EV Lounge』は以下のような具合です。
日本の『トヨタ』は今月初め、中国の国営企業である『第一汽車集団』と合弁で作った天津工場の生産を中止した。
『トヨタ』側は「設備の老朽化などに伴う生産システムの最適化のために事前に計画された日程」と説明した。
しかし、業界では別の解釈が出ている。
最近、中国での急激な販売量減少のため『トヨタ』が減産に踏み切ったという意見が支持されているのだ。
『Reuters(ロイター)』は12月02日(現地時間)、「先月、『トヨタ』が現地ディーラーに減産日程の延長を通知した」と報じた。
天津工場の生産中断の原因が販売不振のためだということだ。日本の『時事通信』も「『トヨタ』がガソリンエンジン車の販売不振に対応するために決定した大規模な生産調整の一環」と分析した。
世界3位の自動車製造国である日本が「脱中国」の台頭に本格的に加わる形だ。
中国の自動車市場が電気自動車中心に急激に転換し、現地メーカーの影響力がますます大きくなっているからだ。
(後略)
「中国での急激な販売量減少のため『トヨタ』が減産に踏み切った」と、『トヨタ』の苦境を強調するような書き方をしていますが、韓国は他人事ではないのです。
なぜなら韓国産の自動車はもっとひどい状況だからです。以下をご覧ください。
2023年01~10月累計「中国自動車市場におけるシェア」
中国:55.3%
ドイツ:18.1%
日本:14.5%⇒参照・引用元:『中国自動車工業協会』
2022年時点で「韓国:1.6%」。
『トヨタ』の中国市場におけるシェアは確かに下落しています。2019年には「22.7%」あったのですが、直近では「14.5%」まで下がりました。これは、中国市場で急速に電気自動車が増加したことの影響です。
しかし、韓国はわずか「1.6%」しかありません。Money1では2020年時点で「恐らくスマホと同じで1%を切ることになるでしょう」と予測していましたが、これは外れたようです。
しかし、韓国メーカーの自動車がもはや中国市場から受け入れられていないのは、この数字が示す厳然たる事実です。これは脱中国ではありません。「中国市場から蹴り出された」という方が合っています。
このままいくと、中国市場では中国産の電気自動車ばかりが走行することになりそうです。
一部の富裕層はドイツ車、日本車に乗るでしょうが、割を食うのは庶民の皆さんです。韓国車は高級ブランドというイメージがないので、中国市場ではやっすい中国産自動車と正面勝負になって浮上できません。
韓国は他の自動車市場を開拓する他はないのです。
(吉田ハンチング@dcp)