2020年12月14日、韓国の産業通商資源部から「2020年11月の自動車産業の月間動向」という資料が出ました。こういうリポートが出るくらい韓国にとって自動車産業は重要視されているのですが、内容はあまりよろしくありません。11月中に行われた『韓国GM』と『起亜自動車』のストライキが影を落としています。
2020年11月
自動車生産台数:32万4,472台(前年同月比:6.3%減少)
自動車生産台数:32万4,472台(前年同月比:6.3%減少)
減少した「6.3%」、すなわち「2万1,725台」のほとんどがストライキを行った『韓国GM』と『起亜自動車』の自動車なのです。
11月に減少した2万1,725台のうち
『韓国GM』:1万5,631台(71.9%)
『起亜自動車』:4,505台(20.7%)
計:92.6%
『韓国GM』:1万5,631台(71.9%)
『起亜自動車』:4,505台(20.7%)
計:92.6%
2社合計で減少分の92.6%を占めますので、いかに『韓国GM』『起亜自動車』のストライキが生産性に重大な影響を与えたのかが分かります。
また、「韓国内の販売台数」と「輸出台数」は以下のようになっています。
2020年11月
韓国内販売台数:17万1,228台(前年同期比:5.8%減少)
輸出台数:19万657台(前年同期比:10.2%減少)
韓国内販売台数:17万1,228台(前年同期比:5.8%減少)
輸出台数:19万657台(前年同期比:10.2%減少)
需用の回復で国内の販売台数は伸びたのですが、輸出が減少しておりどうもいけません。
ただし、SUV・電気自動車など比較的値段の高い車種(ばかり)が売れているため輸出金額で見ると「2.1%増加」しているのです。これは果たしていいことなのかというと、そうとばかりもいえないのです。
というのは、世界的にSUVと電気自動車ばかりが売れるという傾向は強まっていて、非常に競争の激しいエリアでの戦いに自らを投じているといえるからです。実際、『フォルクスワーゲン』が電気自動車でシェアナンバーワンになるのでは、といった見方も出ており、韓国自動車メーカーがこの先も存在感を示し続けられるかどうか確実ではありません。
⇒参照・引用元:『韓国 産業通商資源部』「2020年11月の自動車産業の月間動向」
(吉田ハンチング@dcp)