自由主義陣営側の日本にとってはあまりうれしくないニュースが出ました。アメリカ合衆国の有名シンクタンク『ランド研究所』のシミュレーション結果が報道されました。
合衆国と中国の新冷戦は台湾が焦点になっており、中国共産党軍による武力侵攻が危ぶまれている状況です。
2021年03月23日、次期インド太平洋軍トップに指名されているアクエリノ海軍大将(John Aquilino)は上院軍事委員会で「中国共産党は台湾統一を最優先課題にしている」とし、中国共産党の台湾への武力行使の可能性については「我々の大半が考えているより(武力侵攻の時期が)迫っている」と証言。
また、アクエリノ海軍大将は「今後6年以内に中国が台湾を侵攻する可能性がある」としています。
シミュレーションによれば「米軍は抑え込まれる可能性が高い」
問題は、中国共産党軍が侵攻を開始したとして、合衆国軍の支援の下、台湾軍が台湾を防衛しきれるか、です。
この点について、2021年03月27日、合衆国『NBC』が「China’s growing firepower casts doubt on whether U.S. could defend Taiwan」(中国の火力増強は、米国が台湾を防衛できるかどうかに疑問を投げかけている)という記事を出しています。
以下に記事の一部を引用します。
元国防総省の高官で、シンクタンク『ランド研究所』で国防総省のためにウォー・ゲームを運営しているデビッド・オクマネック氏(David Ochmanek)は、中国が台湾に侵攻しようとする模擬戦闘では、結果は悲惨で、アメリカが負けることが多いという。
アメリカを「ブルーチーム」とし、中国を模した「レッドチーム」と対戦する机上演習では、台湾の空軍は数分で壊滅し、太平洋上の合衆国空軍基地は攻撃を受け、アメリカの軍艦や航空機は中国の膨大なミサイル兵器の長い射程距離に阻まれてしまうという。
「シミュレーションやウォー・ゲームでブルーチームが断固とした態度で介入しても、常に侵略を打ち破ることができるわけではありません」とオクマネック氏は語った。
(後略)
⇒参照・引用元:『NBC』「China’s growing firepower casts doubt on whether U.S. could defend Taiwan」
シミュレーションのウォー・ゲームでは合衆国の救援は容易ではないとのこと。果たして本当に6年以内に冷戦から熱戦に転じるのでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)