11月02日にはいったん「安」方向へ進みましたが、11月03日にはまた「高」方向へ進行したドル。年初来のDXYチャートを確認してみると以下のようになります(下掲チャートは『tradingview.com』より引用)。
トランプ大統領が全方向で海外にケンカを吹っかけ出したころから「ドル強」トレンドとなり、貿易戦争の激化、利上げもあってドル強を進行させました。ドルは世界で唯一金利の付く通貨でもあるわけで、トランプ大統領の「アメリカ一強」政策が進めば「ドル高」になるのは自明のことです。
トランプ大統領は、「合衆国の輸出競争力が落ちるのでドル安が望ましい」なんてことをしばしば表明し、「FRBのせいでドル高が進んでいる」と不満を述べますが、無茶苦茶もいいところです。「あんたのせいだよ!」と突っ込みたい人が世界中にいるでしょう。
11月01日の『Bloomberg』に「JPMorgan Sees First Geopolitical Risk Victims in Gold and Yen」という記事が掲載されました。この中でJPモルガン・チェースは、地政学的リスクによる市場の混乱を避けたければ円と金に逃げ込むのではなく、「ドル」とボラティリティー指数で大きなポジションを取るべきだとしています。
日本人としては同意できる話ではないでしょうか。北朝鮮のミサイル危機なのに円高が進行し、それを「地政学的リスク」と説明されるのはヘンですものね。
⇒引用元:『ロイター』「JPMorgan Sees First Geopolitical Risk Victims in Gold and Yen」
https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-11-01/jpmorgan-sees-first-geopolitical-risk-victims-in-gold-and-yen
(柏ケミカル@dcp)