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中国は報復関税を元安でしのげるか? トランプ師匠が「元安不当」と言う理由

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アメリカ・トランプ大統領が中国に仕掛けている貿易戦争はいまだに落ち着く様子はありません。そもそも中国のアメリカに対する輸出金額の方が大きいですから、戦いは中国が不利といわれます。しかし、中国は元安を進行させることで関税の影響を和らげることができるのです。

1ドル = 6元
で600元の製品を輸出していたとします。

600元 = 100ドル

中国は100ドルの輸出になります。
しかし、これが元安が進行して10%下がったらどうなるでしょうか?

1ドル = 6.6元
600元の製品は「90.9ドル」です。

アメリカがこの製品に「10%」の関税を掛けても、
90.9ドル × 1.1(10%オンして110%) = 99.99ドル
で、アメリカ国内での価格は変わりませんね。

このように関税をオンしても元安が進行すれば、その効果は得られないことになります(話をすごく単純にしていますけれども)。識者の計算によれば、当初トランプ大統領が予定していた「2,000億ドルの輸入品目に対して10%の関税を賦課」であれば、「6-7%の元安」で相殺できるそうです。しかしこれが25%の関税賦課になると「12%程度の元安が必要」とのこと。これは「1ドル=7.2元」程度の元安と計算されています。

この推計を裏付けるように、元安は「1ドル=7元」の水準に達しようとしています。中国はトランプ大統領の攻勢を元安使ってかわそうとしているのです。トランプ大統領が「元安は不当だ」と指摘するのは「中国への関税賦課が為替安によって無効化される可能性があるから」に他なりません。

ただし、このような元安の進行は中国に他の部分で打撃を与えます。もちろんアメリカにもです。

(柏ケミカル@dcp)

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