「お金がないのは首もないのと同じ」※といいますが、まさに韓国政府がそのような感じです。
※西原理恵子先生の名言。
2025年03月13日、韓国の企画財政部が「月刊財政動向03月号」が発刊されました。毎月発刊される「月刊財政動向」は韓国政府の財政状況を見るための基礎資料になります。
今月号では「2025年01月」までの財政を確認できます(一部データは02月まで)。
以下が全般状況です。
2025年01月
総収入:66.3兆ウォン
総支出:52.7兆ウォン
統合財政収支:13.5兆ウォン管理財政収支:11.5兆ウォン
※統合財政収支は単に「総収入 – 総支出」で計算したもの。管理財政収支は社会保険の収支も足し込んだもの。具体的には統合財政収支から「社会保障基金の黒字」を除いて計算します。『IMF』(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)などの国際機関が重視するのは管理財政収支の方です。
⇒参照・引用元:『韓国 企画財政部』公式サイト「月刊財政動向03月号」
まだ1カ月分しかないので累計はなく、グラフにしてもあまり面白くはありません。
ただし、注目していただきたいのは2025年度の予算です。
2025年度
総収入(歳入):651.6兆ウォン
総支出(歳出):673.3兆ウォン
統合財政収支:-21.7兆ウォン
管理財政収支:-73.9兆ウォン
Money1でもご紹介したとおり、2024年度だけでも総収入がショートしたというのに、2024年度の総収入の予算:612.2兆ウォンから「39.4兆ウォン」も膨らませました。約40兆ウォンです。
支出も「2024年:656.6兆ウォン」から「2025年:673.3兆ウォン」に「16.7兆ウォン」増やしました。
この数字を確認しておいてください。文在寅大統領から野放図に拡大してきた韓国の財政が本当に持つかどうか――国際的な信用が失われないのか――が注目されるからです。
これは、ある意味経済的な実験なのです。
今回の03月号で最も面白いのは以下です。
国債の発行残高です。
2024年末時点では韓国政府の国債発行残高は「1,047.1兆ウォン」でした。
ところが、2025年02月末時点では「1,085.7兆ウォン」となっています。
わずか2カ月で「39.5兆ウォン」も増えたのです。約3.7%増です。
Money1でもご紹介してきたとおり、韓国政府の財政は火の車です。中央銀行から短借しないと回らない(借りては返しを繰り返す)状況ですので、国債だって増えようというものです。
これまた経済的実験のようなものです。韓国がどこまで国際的な信用を失わずに済むかは注目に値します。
(吉田ハンチング@dcp)