電力不足が予想されており、電力供給を拡大することが急務な韓国ですがひどい事実が判明しました。
完成したのに15カ月も放置されていたハヌル原子力発電所「新1号機」に条件付きながら稼働許可が出ましたし※、太陽光・風力発電施設を拡充しているにもかかわらず、送電網の増設が十分ではないのです。
そのため、せっかく電力生産施設を増設しても送電網の容量が足りないので、送れないどころか電力生産を抑えるしかない――というのです(送電網が過負荷になるのを避けるため)。
本件を紹介した韓国メディア『ソウル経済』の記事タイトルは「ぎっしり詰まった送電線…発電所の出力制限不可避」と、なぜか掲示板のスレッド風になっています。
同記事は『国民の力』議員が電力取引所から入手したデータを基にしていますが、以下のような不都合な真実を明らかにしています。
朝鮮半島東岸の発電施設の総電力容量は11.5GW。しかし、送電網の容量は11GWしかないと計算された。つまり、東岸の発電施設は全力を出すことはできず、むしろ発電量を抑えないといけない。
その上、新ヌハル原発、火力発電所などで5.8GWの電力供給が追加で供給される予定。
このための送電網整備8GW分の建設を韓国政府は表明しているが、実際に竣工されるのがいつになるか見通しが立っていない。
⇒参照・引用元:『ソウル経済』「ぎっしり詰まった送電線…発電所の出力制限不可避」
発電所をいくら建てても電線で電気を消費地に送れなければ全くのむだじゃないか、という話です。
住民が強硬に反対!
なぜこんなことになっているのかというと、住民の反対で変電施設、送電塔が建設できないのです。
ハヌル原子力発電所のある慶北蔚珍から京畿道の加平までの220kmに440本の送電塔を建設する必要があります。政府は2025年までに完成するとしているのですが、一部の住民の強硬な反対でメドが立ちません。
韓国政府はいったいどうするつもりなのでしょうか。
※この放置で赤字がかさむというひどい事態については以下の記事を参照してください
(吉田ハンチング@dcp)