2021年08月04日、『韓国銀行』が07月末時点での外貨準備高を公表しました。
外貨準備高:4,587億ドル(約50兆396億円)※1
(前月比:46億ドル増加)<<内訳>>
⇒Securities 4,149億ドル(約45兆2,614億円)
(証券類)
前月比:44億ドル減少⇒Deposits 308億ドル(約3兆3,600億円)
(預金)
前月比:89億ドル増加⇒SDRs 35億ドル(約3,818億円)
(IMFのSDR(特別引出権))
前月比:増減なし⇒IMF position 47億ドル(約5,127億円)
(IMFリザーブポジション)
前月比:1億ドル増加⇒Gold 48億ドル(約5,236億円)
(金)
前月比:増減なし※1円換算は2021年08月04日「1ドル=109.09円」のレートで算出
⇒データ引用元:『韓国銀行』公式サイト「2021年7月末の外貨準備高」
07月末時点での外貨準備高は、前月から「46億ドル」増え、「4,587億ドル」と韓国史上最高金額となりました。
これはSecurities(証券類)が「44億ドル」減少し、Deposits(預金)が「89億ドル」も増加したためです。
外貨準備高の増加について、『韓国銀行』は以下のように説明しています。
外貨資産運用収益と金融機関の外貨預り金が増加したことに起因する
※引用元は同上
Securities(証券類)は減っていますので利確してその分が現金に回り、外貨建ての預り金が増加したので計89億ドルのDeposits(預金)増加となった――ということでしょう。
韓国の外貨準備でDeposits(預金)が300億ドルを超えるのは珍しいことです。
2020年04月:312億ドル
2020年05月:300億ドル
2020年10月:305億ドル
上掲のとおり、ドボンが懸念された2020年、特にドルが枯渇してドル流動性スワップ(韓国での呼称は米韓通貨スワップ)に救われた03月に「317億ドル」と最高に膨らんだ点が特に目を引きます。
韓国政府は下半期に15億ドル規模の「外国為替平衡基金債券」(外平債)を発行しますし、どうもドルの調達に動いているように見えるのですが、いかがでしょうか。
(柏ケミカル@dcp)