韓国はなぜか「流行らない方」に走りゆく
アメリカ合衆国と中国の新冷戦が深化する中、前トランプ大統領は「中国からの輸入品目」の関税を大幅に引き上げるという措置を取りました。
なにせトランプ大統領が自身を「私は関税マンだ」と呼ぶほどの熱の入れようで、米中のデカップリングを決定付けました。
この中で、サンドイッチになったのが、親中左派政権の韓国です(それにしてもよくサンドイッチになる国です)。
商売的には最大の輸出相手国が中国ですが、トップがいくら左巻になったとはいえ、国の出自は自由主義陣営。
合衆国がいなければ(日本が戦争に負けなければ)そもそも独立国になり得ませんでしたし、1950年06月25日に北朝鮮が攻め込んできた時にも合衆国がいなければ国は亡くなっていました。
ですから、韓国は合衆国がつくった国なのです。
しかし、三本足りないせいなのか、文脈が読めないせいなのか、建国の父(あるいは母か/どっちでもいいけど)である合衆国の教えに背き、20世紀中に「間違った経済システム」とすでに判明した主義を標榜する国にばかりシンパシーを感じ、そちらに走っていこうとしています。
そのため、合衆国と中国の両方にいい顔をしなくてはならない立場に陥りました。もちろん左巻きのトップを選んでしまった自業自得ですが、その「身から出た錆」でサンドイッチ状態になっています。
合衆国・中国のデカプッリングで被害甚大
前置きが長過ぎましたが、韓国産業通商資源部が野党『国民の力』のグ・ジャグン議員に提供した「米中通商紛争による韓中通商構造の変化」というリポートについてです。
韓国メディア『ソウルファイナンス』によると、この資料では、
合衆国・中国の追加関税賦課による被害額
対米・対中輸出の被害:最大1兆6,000億ウォン(約1,504億円)
国内産業の被害:最大3兆9,000億ウォン(約3,666億円)
と計算されているとのこと。
特に興味深いのは、中国の輸入市場における韓国のシェアです。
中国は、合衆国が追加関税を賦課すると、それに対する報復として合衆国からの輸入品目に関税を乗せました。
すると、当然中国市場では高く付く合衆国製品よりもよその国からの輸入に振り替えようという動きになります。この点に着目して、追加関税の対象となった品目についてのシェアを調査してみたのです。
2018年:8.4%
2019年:8.0%
「0.4%下落」しています。国で比べてみると、
台湾:0.16%下落
日本:0.08%下落
韓国の下落幅は大きなものとなっています。
合衆国と中国の対立が続けば韓国の被害も継続すると考えられます。親中で走っていくのは勝手ですが、経済の先行きはあまり明るいものにはならないのではないでしょうか。
(柏ケミカル@dcp)