韓国経済の先行きが懸念されていますが、注目されるのは資金流出です。
外国人投資家が逃げ出して資金流出の規模が大きくなると、ウォン売りドル買いが大きくなってウォン安が加速します。
韓国当局は資金流出について「株式市場からは資金が抜けているが、債券市場では資金流入が続いている」と言ってきましたが、2022年08月にはついに債券市場でも外国人投資家は売り越しに転じました(約13億ドルの売り越し)。
そのため、外国人投資家による資金流出規模については注視しなければなりません。
08月は、外国人投資家は韓国株式市場では資金流入だったのですが、韓国取引所のデータによればそれでも暗雲は晴れていません。
外国人投資家の保有株式の時価総額が低下しているのです。2022年09月15日時点で外国人投資家は時価総額「575兆ウォン」の株式を保有しています。
これは全体時価総額「1,892兆ウォン」の「30.39%」となります。
これがどのくらいの水準かというと、韓国通貨危機時、2009年07月29日に記録した「30.37%」以来の低さなのです。つまり、13年2カ月ぶりの最低値です。
先にご紹介しましたが、09月は外国人投資家は再び売り越しに転じており、韓国取引所によれば09月01~15日の時点で「1兆5,758億ウォン」を売っています。
株式市場と債券市場で共に外国人投資家の資金が逃げる――なんてことにならないようにしたいのですが……。
(吉田ハンチング@dcp)