2023年03月20日、韓国『サムスン電子』の李在鎔(イ・ジェヨン)会長が社長・メモリー事業部長とワークショップを開催し、半導体の減産を行わないことを決めた、とのこと。
Money1でも何度もご紹介していますが、世界的にIT需要が低迷しているたえめ韓国の半導体企業『サムスン電子』『SKハイニックス』はピンチに陥っています。
メモリー半導体の在庫がだぶついて価格が下落、これが回復しないのです。
直近でどのくらい在庫が積まれているかというと、通常は3.5週分の在庫のところ、15週分あって「もう限界」と報じられています。
そのため、『SKハイニックス』は減産踏み切っています。しかし、『SKハイニックス』は2022年第4四半期には営業利益が赤転しており、2023年第1四半期には「4兆3,000億ウォン」の営業損失を出すという予測がでいるのです。
そんな中、『サムスン電子』は01月、02月、03月と「減産はしない」という表明し続けています。
『サムスン電子』が頑として動かないですので、業界では「2000年代のチキンレース再びか」という声が出るほどで、この影響は『SKハイニックス』『Miron(マイクロン)』などの減産をすでに始めている会社にも及びます。
もちろん『サムスン電子』もただでは済みません。『サムスン電子』(半導体事業部)の赤字予測を改めて確認してみると、以下のようになります。
2023年営業利益予測
第1四半期:-4兆1,000億ウォン
第2四半期:-3兆2,000億ウォン
第3四半期:-1,000億ウォン
第1四半期:-4兆1,000億ウォン
第2四半期:-3兆2,000億ウォン
第3四半期:-1,000億ウォン
とりあえず、韓国の証券会社も第1四半期がピークで下半期に向かって緩やかに回復、というシナリオなのですが、そうなるかは分かりません。
とにかく、韓国の半導体企業は上期は駄目だという予測です。減産しないという『サムスン電子』もどこまで頑張れるかの勝負です。
(吉田ハンチング@dcp)