昔は銀行からお金を盗むといえば、「金庫室まで穴を掘って」とか、「5人チームで押し入る。チームワークがカギだ!」とか大がかりな仕掛けが必要でしたが、今ではナノ秒でシャリーンと尋常ではない金額を窃盗できます。
2018年、仮想通貨取引所から北朝鮮のハッカーが2億5,000万ドル分の暗号資産を窃盗。アメリカ合衆国当局はこのお金を追っていたのですが、2020年03月02日、合衆国司法省は、奪われた2億5000万ドルのうち1億ドル分を受け取っていた中国人(中国国籍)の田寅寅(別名:Tian Yinyin)と李家东(aka Li Jiadong)を起訴しました。
合衆国財務省は、田容疑者が中国の自分の口座に3,400万ドルの資金を移し、140万ドル分のビットコインをアップルストアのギフトカードに交換したことを明らかにしています。また2人は北朝鮮のハッキング活動のためのインフラ代を支払っていたとのこと。つまり2人は北朝鮮のハッキングに手を貸し、資金洗浄を行っていたわけです。
合衆国財務省は、北朝鮮が支援しているハッカー集団『ラザルス』に関与しているとみています。2人の合衆国内の口座は凍結、アメリカ人との取引は禁止となりました。
⇒参照:『アメリカ合衆国司法省』「Two Chinese Nationals Charged with Laundering Over $100 Million in Cryptocurrency From Exchange Hack」
https://www.justice.gov/opa/pr/two-chinese-nationals-charged-laundering-over-100-million-cryptocurrency-exchange-hack
※ハッカー集団『ラザルス(Lazarus)』『ブルーノロフ(Bluenoroff)』『アンダリエル(Andariel)』は北朝鮮のハッカー攻撃に関与しているとして、2019年13日にアメリカ合衆国から独自制裁対象となっています。
(吉田ハンチング@dcp)