リアルタイムでご紹介できませんでしたが、「まだ生きとったんか。あいつもタフじゃのう」という話なので、ご紹介します。
「張玲子(チャン・ヨンジャ)」さんのことです。
この女性は、全斗煥(チョン・ドファン)政権下で「史上最大の手形詐欺」を働いた、韓国では超有名人です。
↑1982年に逮捕されたときの張玲子(チャン・ヨンジャ)さん。
大統領の親戚筋に当たる女性金融ブローカーとして、夫である元KCIA幹部・李哲熙(イ・チョルヒ)と二人で『大和産業』を設立。これを足場に企業や銀行に手形を振り出せては換金。
1982年に、1,476億ウォンが使途不明となった時点で発覚。その後、夫婦で受け取った手形の総額が7,111億ウォンと明らかになります。
政権に近い人間というので信頼させ、莫大な詐欺を働いていたのです。
金額があまりにも莫大であったため「檀君以来最大の詐欺事件」と呼ばれました。「檀君」もビックリの朝鮮半島史上最大の詐欺事件というわけです。
この詐欺夫婦は、1983年に懲役15年の有罪判決を宣告されますが、1992年には仮釈放されました。
しかし懲りないもので、1994年01月に140億ウォン規模の借用詐欺事件で再び拘束されます。その後も監獄に入ったり出たりで、李哲熙(イ・チョルヒ)さんは2014年に死去。
――ところが、張玲子(チャン・ヨンジャ)さんはまだ健在で――2025年03月21日、韓国の大法院は張玲子(チャン・ヨンジャ)さんに対して、偽造有価証券行使の罪で懲役1年の実刑判決を確定させました。
❶1983年
懲役15年の有罪判決を宣告される。1992年に仮釈放。
❷1994年
140億ウォン規模の借用詐欺事件で懲役4年の判決。収監されるが1998年の光復節特赦で釈放。
❸2000年
190億ウォン台の旧紙幣詐欺事件で収監。15年間の服役。
❹2015年
「故人となった夫名義のサムスン・エバーランド転換社債を寄贈するために費用が必要だ」と知人らを騙して6億ウォンを詐取した容疑で起訴。2020年に大法院で懲役4年が確定。2022年に満期出所。
❺2025年
懲役1年確定で収監。
(2017年に154億2,000万ウォン相当の偽造小切手を渡した容疑で起訴された)
――というわけで、これで5回目の監獄行きとなります。
↑2019年に裁判に出廷した際の張玲子(チャン・ヨンジャ)さん。
この張玲子(チャン・ヨンジャ)はもう81歳です。まさに「タフじゃのう」な女性です。
(吉田ハンチング@dcp)