韓国大法院が2審判決破棄で差し戻しとなった李在明(イ・ジェミョン)さんの裁判。
↑ソウル高裁の初公判日延期によって大統領への道が大きく開いた李在明(イ・ジェミョン)さん。
ソウル高裁は初公判を2025年06月16日に開催する――と次期大統領選挙の投開票日(06月06日)より後になるよう延期しました。
これで、「被選挙権がないから大統領選挙に出馬できません」という理屈で李在明(イ・ジェミョン)さんを葬ることができなくなりました。
つまり、保守寄りの勢力は、この劣勢の中、ガチで左派・進歩系『共に民主党』に大統領選挙で葛飾なくなりました。
ところが、その保守寄りの勢力が揉めています。
先にご紹介したとおり、『国民の力』の統一候補となったのは金文洙(キム・ムンス)さんです。
↑『国民の力』の統一候補となった金文洙(キム・ムンス)さん。
しかし何度もご紹介しているとおり、金文洙(キム・ムンス)さんでは李在明(イ・ジェミョン)さんに勝てそうにありません。
↑遅れ大統領選挙出馬宣言を行った韓悳洙(ハン・ドクス)前国務総理。
前国務総理(首相に相当)である韓悳洙(ハン・ドクス)さんが遅ればせながら出馬を宣言。
韓悳洙(ハン・ドクス)さんの方が人気が高い※のですが、統一候補となった金文洙(キム・ムンス)さんは「『国民の力』がオレを引きずり下ろそうとしている」とお冠。
劣勢なわけですので、少しでも勝ち目を増やすためには、保守寄りは
統一候補を立てる以外に手はありません。『国民の力』としては、人気がより高い韓悳洙(ハン・ドクス)さんを統一候補としたいのですが、「じゃあこないだまで行っていた予備選は何だったんだ」ということになります。
仕方がないので、『国民の力』は金文洙(キム・ムンス)さんの説得にかかり、韓悳洙(ハン・ドクス)さんと金文洙(キム・ムンス)さんの会談をセッティング。
2025年05月07日、18時にソウル市鍾路区のある飲食店で行われました。
この会談は約75分間続きましたが、候補者一本化に関する具体的な合意には至りませんでした。
会談後、金文洙(キム・ムンス)さんは「韓候補がすべてを党に任せるという発言を繰り返した」と述べ、韓悳洙(ハン・ドクス)さんは「11日までに一本化が実現しなければ本候補登録を行わない」と表明しました。
要は決裂です。
大統領選挙候補者の登録は、2025年05月11日が期限(投票用紙の印刷などにかかわる)。このときまでに統一候補が決定しなければ、「アウト」と見られます。
金文洙(キム・ムンス)さんとしては「オレが統一候補に選ばれたのに……」で自分から引くことは難しいでしょう。しかし、統一候補を仕立てなければ勝ち目が薄いのは「現実」なのです。また、韓悳洙(ハン・ドクス)さんにした方が勝ち目が増すことも「現実」です。
もう時間がありません。
『国民の力』も弱った事態に陥ったわけですが――で、断食です。
『国民の力』の院内代表である権性東(クォン・ソンドン)さんが、ソウル汝矣島国会で開かれた議員総会で、大統領選候補の一本化について「今日、両氏が一本化のロードマップを確定してくださるよう、切に、切に、伏してお願い申し上げる」と述べました。
↑土下座までいきませんでしたが、1本化してくれえ――なお願いをする権性東(クォン・ソンドン)院内代表。
また「本日から断食に入る」と述べました。
面白いのは、権院内代表の前に「なんとか候補を1本化してくれえ」と、ユ・ジュンサンさん、キム・ムソンさん一部の『国民の力』常任顧問が断食闘争に突入していることです。
↑『国民の力』の候補を1本化してくれえ――と断食に突入した『国民の力』長老の皆さん。
権院内代表は議員総会で「金文洙候補に切に、本当に切にお願い申し上げる」「国民と党員たちの願い、未来世代に対する責務を今一度顧みてほしい」と述べていますが、要するに金文洙(キム・ムンス)さんに「降りろ」と言っているわけです。
さあ、どうなりますか?――です。
李在明(イ・ジェミョン)さんは、『国民の力』のドタバタと断食騒動を見て、大笑いしているでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)