韓国の関税庁が「2025年05月の輸出入動向」のデータを公表しました。
さあ05月はどのように締まったでしょうか。以下をご覧ください。
2025年05月
輸出:572億6,700万ドル(-1.3%)
輸入:503億2,900万ドル(-5.3%)
貿易収支(輸出 – 輸入):69億3,800万ドル2025年01~05月
輸出:2,751億9,200万ドル(-0.8%)
輸入:2,562億3,300万ドル(-2.5%)
貿易収支(輸出 – 輸入):189億5,900万ドル※( )内は対前年同期比の増減
⇒参照・引用元:『韓国 関税庁』公式サイト「’25年5月の輸出入状況」
貿易収支は約69.4億ドルの黒字となりました。
それはいいのですが、輸出は対前年同期比で「-1.3%」です。
上掲は毎月の「輸出金額」(左)と「対前年同月比の増減」(右)の推移です。輸出金額が増加しないようになり、当月はとうとう対前年同期比割れとなりました(2025年01月は「-10.1%」)。
ただし、操業日数を考慮した日平均輸出は+1.0%の26.6億ドルで今年最大の実績を記録しました。
15大主力輸出品目の動向は以下になります。
上掲を和訳したのが以下です。
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半導体は当月「137億9,400万ドル」(対前年同期比:+21.2%)と好調ですが……。
石油製品:-20.9%
石油化学:-20.8%
自動車:-4.4%
電気自動車:-15.5%
一般機械:-5.3%
鉄鋼製品:-12.4%
自動車部品:-9.4%
ディスプレー:-18.0%
OLED:-14.4%
繊維:-11.4%
二次電池:-18.4%
家電:-14.9%
――と半導体を別にして、無線通信機器(スマホ)・バイオヘルス・コンピューター以外は全て対前年同期比割れです。
主要輸出国・地域別のデータはどうなっているのかといえば、韓国にとっては中国とアメリカ合衆国が2大輸出先国ですから……。
対中国輸出:104.2億ドル(-8.4%)
対アメリカ合衆国輸出:100.5億ドル(-8.1%)
両方とも減少しています。面白いのは、半導体の対中国輸出が「28.8億ドル」(対前年同期比:-14.6%)と激減していることです。
また対中国輸出では、
石油化学:9.2億ドル(-11.4%)
一般機械:4.3億ドル(-13.6%)
石油製品:1.9億ドル(-20.9%)
――の減少が目立ちます。
対合衆国輸出では、自動車が「18.4億ドル」と対前年同期比で「-32.0%」と激減しました。
これはMoney1でもご紹介した合衆国ジョージア州に突貫工事で建設した工場が稼働したため――とされています。
対中国貿易は以下のようになっています。
対中国貿易 2025年05月
輸出:104億2,300万ドル(-8.4%)
輸入:113億4,200万ドル(-7.7%)
貿易収支(輸出 – 輸入):-9億1,900万ドル
2025年01~05月の対中国貿易収支(輸出 – 輸入)の推移は以下のようになります。
02月だけはかろうじて黒字になりましたが、01~05月で累計は「-58.2億ドル」と大赤字です。
かつては300億ドル以上の対中国黒字を出していたのが信じられない数字となっています。中国が韓国から儲けるターンとなっているのです。
(吉田ハンチング@dcp)
対ASEAN輸出は半導体輸出が二桁増加したものの、石油製品・石油化学輸出が急減し、1.3%減の100億ドルを記録した。対EU輸出は自動車・半導体を中心に4.0%増の60億ドルで、3カ月連続増加し、対CIS輸出も34.7%増の12億ドルを記録した。
アン・ドクグン産業通商資源部長官は「二大市場である米国と中国への輸出がいずれも減少したが、米国の関税措置が世界経済と我々の輸出に影響を及ぼしているものと見られる」とし、「ただし、半導体・船舶などの主力輸出品目と農水産食品・化粧品などK-消費財の輸出の好調で減少率は1%台に抑えられた」と評価した。
続けて「政府は輸出企業の被害を最小化し、国益を最大化するために米国政府に我々の立場を正確に伝え、相互互恵的な解決策を用意する計画だ」とし、「補正予算を通じて編成された『関税対応中小・中堅輸出保険および関税対応バウチャー予算』を迅速に執行していく」と明らかにした。