2025年11月14日、中国の国家統計局が「2025年1月から10月までの全国不動産市場の基本状況」を公表しました。中国の不動産市況は沈んでいくばかり……という状況を示していますのでご紹介します。
まず「全国の不動産開発投資」です。以下のグラフをご覧ください。
不動産開発投資
01~10月累計:7兆3,563億元
対前年同期比:-14.7%
上掲のとおり、時間がたつにつれ、対年々同期比でのマイナスがどんどん拡大しており、不動産投資の金額は減り続けるばかりなのです。
次に「新築商業住宅の販売面積と金額」です。
01~10月累計
新築商業住宅の販売面積:7億1,982万平方メートル(前年同期比:-6.8%)
新築商業住宅の販売額:6兆9,017億元(前年同期比:-9.6%)
販売面積・販売額ともに対前年同期比で下がり続けています。
さらに「不動産開発企業の資金調達状況」です。
01~10月累計
不動産開発企業の利用可能資金:7兆8,853億元
対前年同期比:-9.7%
こちらもズブズブと沈下しています。
面白いのは以下の「2025年01月から10月までの全国不動産開発・販売状況」です。
「不動産開発投資」~「不動産開発企業の資金調達」まで、対前年同期比でほとんどすべてマイナスなのですが、唯一かろうじプラスになっているものがあります。「未販売の商業用住宅面積」です。
売れないで残った住宅面積は増えているのです。要するに在庫増を示しているので、まったく洒落にもなりません。
注目したいのは「資金調達の内訳」で、「外国投資の活用」がたったの「19億元」しかないことです。この数字は対前年同期比「-37.5%」です。
外国人投資家が「中国の不動産開発に金なんか出すもんか」になっていることを示しています。
(吉田ハンチング@dcp)









