韓国・尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の時代に提唱された「622兆ウォン突っ込んで世界最大規模の半導体メガクラスターを造成する」という計画は、一応まだ生きています。

先にご紹介したとおり、「企業が突っ込め」という話ですが、政府がそのために行わなければならないのは「道路・水・電力などの基礎インフラ」を整備することです。
半導体産業は大量の水と電力を必要としますので、このふたつのインフラはどうしても確保する必要があります。特に「水」です。開発予定地に選定されている龍仁地域は首都に近く、そもそも水の大量消費地で、余裕がありません。

↑造成中の龍仁半導体クラスター(2024年時点の写真)。水が来ないと困るんですけども。
先行している『SKハイニックス』の「龍仁半導体クラスター」の1日の水の使用量は27.5万トン。この需要を満たせないので、取水管の敷設工事をすることになったほどです。
他所から引いてくるしかないのです。
――で、どうするのかな?だったのですが、ようやく準備が始まりました。
韓国メディア『朝鮮日報』の記事から一部を以下に引きます。
23日、監査院によると、韓国水資源公社(水公)は八堂湖から龍仁半導体国家産団まで46.9kmの長さの工業用水管路を設置し、漢江の水を産団まで引き込む事業を推進している。
約8,432億ウォンを投入して2030年までに管路を設置し、1日31万立法メートルを供給する計画だ。
管路は京畿道河南市と広州市、龍仁市などを通過するよう計画されていた。
このうち38.6km区間は確定したが、京仁(京仁運河)に沿って並行して設置される管路8.3km区間が問題となった。
漢江流域環境庁は「河川と同じ方向に管を設置することはできないのが原則だ」として、水公に1年以上にわたり河川占用許可を出さなかった。
結局、昨年12月、水公と漢江流域庁が監査院に問題解決を求め、事前判断を申請した。
監査院は、河川と並行して管を埋設できないとする原則は、河川地盤の沈下や洗掘発生の恐れから設けられたものであり、水公が当初の計画通り管路を河川堤防から10m以上離れた地点に、地表面から2m以上下に埋設するならば河川への影響はないと判断した。
また、河川付近に管路を埋設する以外に現実的な代替案がなく、環境庁が河川と並行した管路設置を許可した前例が11回以上ある点も確認した。
これにより監査院は、「漢江流域庁は、半導体団地が国家経済に重大な影響を及ぼす産業団地である点などを考慮し、水公が河川の維持管理および安全確保に必要な漢江流域庁の意見を忠実に反映することを前提に、水公に河川占用を許可することができる」との結論を下した。
(後略)
「河川と並行して配管を設置するのは原則NG」というが面白いルールですが、監査院が例外を認めたので(やっと)取水経路を造ることができるようになった――というのです。
半導体メガクラスターへの道はまだ遠いですが、世界最大規模と目指して頑張ってほしいものです。北朝鮮の火砲の射程圏内にある場所に造成しようという愉快なプロジェクトがうまくいくといいですね。
(吉田ハンチング@dcp)





