韓国が「約束だから守れ!は受け入れない」と強弁。相手国が納得するわけがない

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韓国の朴振(パク・ジン)外交部長官(外務大臣に相当)は、2022年08月08日から中国入りして王毅外相との会談に臨みます。

いよいよ敵陣に入っての交渉です。

三不の誓いを巡る中韓の齟齬

最も懸念されるのは「三不の誓い」についての協議です。


↑THAAD(Terminal High Altitude Area Defenseの略)。弾道ミサイルを終末段階で迎撃するためのシステムです。

三不の誓い
アメリカのミサイル防衛に参加しない
日・米・韓の安保協力を軍事同盟化しない
THAADの追加配備をしない

「三不の誓い」は、2017年10月にいわゆる「THAAD事態をなだめるために韓国政府が表明したものです。

THAAD事態。韓国へのTHAAD配備に対して中国が反発して行ったさまざまな嫌がらせによって韓国企業が経済的な困難に直面した状況のこと。2016年08月には韓国のビジネスマンに対するビザ発給が制限。韓国芸能人の公演も制限され、また『ロッテグループ』の店舗に対して税務調査などが執拗に行われ、営業制限がかけられました(THAADシステムの配備にロッテグループが土地を提供したのが原因と目されます)。韓国はこのようないじめに耐えかねたのです。

韓国政府は今になって「三不の誓いは約束ではない」などと言い出しています。

2022年07月25日、朴振(パク・ジン)長官が韓国国会の場で「中国が韓国と約束したのだから守れというのは受け入れ難い」と言ってしまいました。

また、「中国が、3不政策を主張するのではなく、北朝鮮の非核化のために建設的な役割を果たすことの方が重要」などと問題をすり替える始末です。

「三不の誓い」を合意であり、約束であると考える中国からすれば、これは無茶苦茶な物言いです。

そのため、2022年07月26日、中国外交部の趙立堅報道官は「どの国の外交政策も、どの政党が政権をとっているか、内政上の必要性にかかわらず、基本的な連続性と安定性を保つべきである」と、韓国政府に真っ向から説教を行いました。

中国の「国と国の間でした約束を守れ」という主張は、日本が行っているのと同じで、つまりは韓国の「約束など方便に過ぎぬ」という許しがたい態度を非難しているのです。

韓国はそもそも「約束を守る」という意識が薄弱な、アテにならない国と見ざるを得ません。相手が日本だろうが中国だろうが同じ態度なのですから。

「合意でも約束でもない」と言い募る韓国

朴振(パク・ジン)長官がいよいよ中国に向かうためでしょう、この三不の誓いに対して韓国の要人から「そもそも約束ではなかった」という声が上がっています。

『朝鮮日報(日本語版)』の記事から一部を引用すると以下のような具合です。

いわゆる「THAAD(高高度ミサイル防衛システム)3不」について、駐中韓国大使館の高官が5日「前政権が『合意でも約束でもない』と既に表明した」とし、「新政権が気にすべき古い帳簿(昔の借金という意味)があるのか疑問だ」と発言した。

(中略)

5日の「新政権が気にすべき古い帳簿があるのか」という高官発言は、こうした一連の主張に対する反論になるわけだ。

この高官は「前政権でも3不は国家間の合意や約束ではないと言っていた」と述べた。

中国との3不合意を主導した南官杓(ナム・グァンピョ)元国家安保室次長は、日本大使時代の2020年10月21日、国会の国政監査で「中国に対して当時言及した3事項は約束でも合意でもない」とし、これにとらわれる必要はないとの立場を表明した。

当時の張夏成(チャン・ハソン)駐中韓国大使も同日「(韓中間の)約束や合意とはみていない」と発言した。
(後略)

⇒参照・引用元:『朝鮮日報(日本語版)』「駐中韓国大使館「THAAD『3不』、合意でも約束でもない」…中国の主張に反論」

前政権の人間が『三不の誓いは約束でも合意でもない』と述べている」ので、中国に約束を守れと迫られるいわれはない――と述べています。

ここにも韓国の悪いヘキが現れています。

問題なのは「韓国の気持ち」ではない!

韓国の政治家、識者、メディアの多くが相対的に物事を見ることができません。

ここで強弁しているのは「われわれが『合意でも約束でもない』と考えているのだから、中国だって同じはず(あるいは『そう考えるべき』)」という驚くべき主張です。

なぜ「相手は合意であり、約束であると考えている」という想像がでいないのでしょうか。

この記事で語られていることは「韓国の気持ち」であって、「中国と合意した事実があるかどうか」を述べてはいません。

時の交渉人が「実は中国と約束しており、それが韓国内で言い出せず(なにせ安全保障の主権を中国に渡したような内容なので)、合意でも約束でもない」と言い繕っているかもしれないではありませんか。

実際、趙立堅報道官の言葉からも分かるとおり、中国側は「合意であり、約束である」と考えているのです。

中国は当然「約束したじゃないか」と韓国に迫るでしょう。

また、朴振(パク・ジン)長官が「三不の誓いは合意でも約束でもない」と王毅外相に言おうものなら、またTHAAD事態に陥ることになるでしょう。

それでも韓国は「三不の誓いは合意でも約束でもない」と言えるでしょうか。

中韓の対面交渉の場で果たしてそれが言えるかどうかを見せてもらいましょう。

もう何度だっていいますが、韓国に問われているのは「覚悟」です。

(吉田ハンチング@dcp)

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