2026年05月20日、産業通商資源部が「2026年04月の自動車産業動向」のデータを公表しました。
韓国にとって自動車産業は半導体に続いて重要なセクターです。日本では『現代自動車』をはじめとする韓国産のクルマは全然売れませんけれども、北米市場、EU市場では存在感を示しています。
しかし、例の関税問題があって、韓国産自動車にとって最大の市場であるアメリカ合衆国の先行きが懸念されています。合衆国の関税によるカツアゲを避けるためには、あるいは最大の合衆国市場を諦めないでいるためには、合衆国での現地生産を増やすしかありません。
生産拠点を合衆国に移すのが最適解ですが、「雇用がなくなる!」と猛烈に反対している労働組合を説得できれば――です。
また、合衆国市場での減少を見込んで、よその市場での販売を伸ばすしかありません。
しかしどこで伸ばす?――が問題です。
中国市場
⇒韓国産自動車のシェアは1%未満まで低下しており、韓国産自動車の販売増はもはや望めません。中国の皆さんも韓国産自動車よりも国産自動車を重視しています。
EU市場
⇒EU域外からの自動車輸入に対する締付が始まっています。
(中国産自動車ほどではないにしろ締め出しが開始される可能性があります)
日本市場
⇒韓国産自動車を喜んで買う日本人などほぼいません。実際にほとんど売れていません。
東南アジア市場
⇒中国産自動車の販売が増加しており、またすでに日本産自動車の進出があるため、シェアを伸ばすのに苦労しています。
ロシア市場
⇒ウクライナ戦争が始まる2022年までは次の有望な市場と見られ、『現代自動車』グループも進出していたのですが、プーチンの始めた不法な戦争によってオジャンになりました。
インド市場
⇒インドは非常に関税障壁が強いので輸出でシェアを伸ばすのが難しいのが現実。
――とうわけで、韓国自動車産業の2026年04月の実績です。
以下は和訳した表組です。
表1)2026年04月 自動車産業輸出額
[単位:百万ドル、%]
区分 2025年4月 2026年3月 2026年4月 2025年4月比増減率 2026年3月比増減率 2025年1〜4月 2026年1〜4月 2025年1〜4月比増減率 自動車 6,527 6,370 6,166 △5.5 △3.2 23,811 23,408 △1.7 環境対応車 2,221 2,744 2,520 13.5 △8.2 7,977 9,766 22.4 自動車部品 2,025 1,796 1,904 △6.0 6.0 7,304 6,781 △7.2
2026年01~04月累計で輸出額は「234億800万ドル」で対前年同期比で「-1.7%」。04月単月で見ると「61億6,600万ドル」で対前年同期比「-5.5%」となりました。
次に主要輸出先別の結果です。
表2)2026年04月 自動車地域別輸出額
[単位:百万ドル、%]
区分 2025年4月 2026年3月 2026年4月 2025年4月比増減率 2026年3月比増減率 2025年1〜4月 2026年1〜4月 2025年1〜4月比増減率 北米 3,355 3,433 3,436 2.4 0.1 12,418 12,578 1.3 米国 2,890 2,751 2,737 △5.3 △0.5 10,661 10,097 △5.3 EU 953 1,033 828 △13.1 △19.9 3,184 3,377 6.1 その他欧州 503 499 452 △10.1 △9.5 1,878 1,991 6.0 アジア 681 404 466 △31.7 15.3 2,441 1,540 △36.9 中東 446 285 273 △38.7 △4.2 1,825 1,356 △25.7 中南米 236 296 292 23.7 △1.2 833 1,049 25.9 オセアニア 297 369 357 20.1 △3.3 1,052 1,302 23.8 アフリカ 52 45 59 11.9 31.4 149 184 23.3
最重要の合衆国市場では、2026年01~04月累計で「100億9,700万ドル」。対前年同期比で「-5.5%」です。
合衆国市場を含む北米市場、EU市場、その他欧州市場を別にすれば、アジア市場ぐらいしか、韓国にとって有望な市場などないことは上掲の表組を見ればお分かりいただけるでしょう。
例えば、01~04月累計で対前年同期比「+23.8%」と大幅増加しているオセアニアなど有望に見えるかもしれませんが、金額はたったの「13億200万ドル」しかないのです。
これは合衆国市場のわずか12.9%しかありません。枯れ木も山の賑わいなんて言葉がありますが、合衆国市場での落ち込みが本格化した場合、韓国の自動車産業は急速に弱体化するでしょう。
その兆しはすでに現れている――そう見るべきなのです。
もう何度だっていいますが、『現代自動車』『起亜自動車』は、さっさと韓国なんぞに見切りをつけて、生産拠点を合衆国に移し、合衆国企業になるべきです。今ならまだギリギリ間に合うかもしれません。
(柏ケミカル@dcp)







