2026年05月15日、韓国大統領に成り上がった李在明(イ・ジェミョン)さんが、「大邱慶北統合新空港」建設予定地を視察しました。

韓国で新空港建設というと、Money1では加徳島新国際空港についてはしつこくご紹介してきましたが、この「大邱慶北統合新空港」も「たいがい」な案件です。
これまた韓国らしいといえば、それまでなのですが、李在明(イ・ジェミョン)さんが訪問しましたので、良い機会ですからご紹介しておきます。

↑この李在明(イ・ジェミョン)さんのノッてない顔を見ていただければ、大邱慶北統合新空港の「たいがいさ」がお分かりいただけるのではないでしょうか。
「大邱慶北統合新空港」案件って何?
大邱市内の軍用空港K-2※と大邱国際空港を、軍威郡・義城郡一帯へまとめて移転しようという事業があって、2つ空港を統合してできる空港が「大邱慶北統合新空港」です。

↑2025年に公開された大邱慶北統合新空港のCG完成図。現在の大邱国際空港より7倍の大きさになる予定です。
※K-2は在韓米軍・韓国空軍系統で使われてきた基地コード名です。正式名称は「大邱空軍基地」で、英語では「Daegu Air Base」。韓国空軍で「第11戦闘飛行団駐屯地」となります。
一大巨大事業なのですが、財源・事業方式・自治体間利害で暗礁に乗り上げています。
以下に経緯をまとめます。
1.自供規模は約14兆ウォン規模
予定地は大邱広域市軍威郡素保面・慶尚北道義城郡比安面一帯。軍
空港と民間空港を一体移転する韓国初の事例です。軍空港側は約11.5兆ウォン、民間空港側は約2.7兆ウォン規模。合わせて約14兆ウォン規模の巨大事業で、軍空港は「寄付対譲与」、民間空港は政府財政で進める建て付け――でした。
2.問題化!
最大の問題は、軍空港移転費用です。
大邱市がまず新軍空港を造って国防部に寄付し、代わりに旧空港跡地を譲り受け、その開発収益で回収する方式を企図していました。初期資金と金融費用を大邱市側が背負う構造です。
特別法は国費支援や予備妥当性調査免除などを定めましたが、国が全額責任を負う仕組みではありません。
3.事業方式が迷走!
2023年にSPC(特殊目的法人)方式で民間資金を入れようとしましたが、事業性不足で民間事業者募集に失敗。
2024年以降に公的資金管理基金を使う公営開発方式へ転換しましたが、2026年度政府予算では、大邱市が求めた公的資金管理基金2,795億ウォンと金融費用87億ウォンが反映されませんでした。
4.2030年に開港できないってば!
公式の従来計画では2030年開港が掲げられていましたが、2026年予算に関連費用が入らず、土地補償・実施設計などに支障が出るため、2030年開港は難しいと見られるようになっています。
――というような経緯で「どうすんだコレ」になっています。
そのため、李在明(イ・ジェミョン)さんが出張ることになったのです。

2026年05月15日、李在明(イ・ジェミョン)大統領が予定地を視察し、大邱市・国防部・国土交通部から説明を受けました。
大邱市側は「巨額の軍空港建設資金調達で過度な金融費用が発生し、事業長期化リスクも大邱市に集中している」として、国家支援を要請。大統領側も「財源問題などで事業が遅れている」と認識しています。
問題の本質は、「空港が必要か」とかいう話以前に、誰が巨額の軍空港移転費と金融費用を負担するのか?――これに尽きます。
新空港建設というと、加徳島新国際空港案件に飛びついた文在寅の例を出すまでもなく、地方にお金が落ちる政治家にとってはいい「ネタ」です。
しかし今回は「大邱」です。ここは保守寄り勢力の牙城であって、左派・進歩系にとっては「大邱にお金落としてもなあ……」という政治的な判断も働きかねません。
出たとこ勝負で企画をでっちあげて、なんか無理っぽい――という実に韓国らしい話なのですが、06月03日の全国同時地方選挙の迫っており、李在明(イ・ジェミョン)さんがどう判断するか――が注目されます。
(吉田ハンチング@dcp)





