Money1でもご紹介してきたとおり、『サムスン電子』が労働組合から無茶苦茶な要求を突きつけられ、危機に瀕しています。成果給(ボーナス)の支給を巡る労使の対立です。

『サムスン電子』の労働組合の主な要求は、
・営業利益の15%を成果給原資として配分
(労働組合では勝手に総額45兆ウォンと計算しています)
・成果給上限撤廃
・制度変更を単年度ではなく恒久化
・成果給算定透明化
――です。AIブームによるメモリー半導体の高騰によって『サムスン電子』の営業利益は史上最高額を達成。これをオレたちにも寄こせ、というわけですが、主張の規模は強欲極まるもの。

上掲記事でもご紹介したとおり、総額45兆ウォンと勝手に計算しており、『朝鮮日報』の試算によれば(各メディアで金額が変わります)、DS事業部(メモリー半導体を担当)の社員1人当たりの平均は、税引前で「6億2,000万ウォン」となっています。
2026年05月17日現在のレートで、6億2,000万ウォンは「約6,820万円」です。
念のために書きますが、これは成果給(ボーナス)であって、通常の給与とは別にこれだけ寄こせ――という話なのです。
利益をどのように配分するかは(当然のことですが)経営側に属する判断であって、労働組合に決められなければならない筋合いはありません。しかし、韓国では違うのです。
労働組合が平気な顔で「営業利益の◯%を寄こせ」などと言います。
この一点だけとってみても、韓国は自由主義経済国ではありませんし、韓国でまともな「経営」などできるはずがないのです。
ストライキは05月21日~の予定!
労働組合が脅迫してる総ストライキの開始日が迫ってきています。
労働組合側は2026年05月21日(木)~06月07日(日)の18日間のストライキ、約5万人が参加――などと脅しており、半導体企業にとって生産ラインが止まることは死生に関わります。基本的に半導体の生産ラインは止められないものなのです※。
※絶対に止められないという意味ではありません。特に前工程(ウエハー製造)は、停止コストと再立ち上げコストが極端に大きい。
半導体は「止めないこと」が競争力――ですから、『サムスン電子』としては生産ラインを止められません(大損するからです)。労働組合はそれを逆手にとって無茶苦茶な要求を行っています.

↑2026年05月13日未明、チェ・スンホ委員長が13日未明、労使調整会議が行われていた政府世宗庁舎を後にしているところ。妥協点は見つけられず、労働組合側は「21日からのゼネスト」を予告。誰が飾ったか知りませんが「労使共栄」の額が大笑いポイントです。
企業が飛んだら終わり――となのですが、韓国の労働組合というのはそんなことは考えません。「とにかくオレに金を寄こせ。もっと寄こせ」で後先のことなど考えないのです。
『サムスン電子』総帥が謝罪する羽目に!
2026年05月16日、『サムスン電子』総帥の李在鎔(イ・ジェヨン)会長は、海外出張から帰国した際のソウル・金浦ビジネス航空センターで「謝罪」を表明しました。

李在鎔(イ・ジェヨン)さんの言葉は以下のとおりです。
「会社内部の問題により、世界中の顧客の皆さまに不安と懸念を与えたことを心よりお詫び申し上げる」
「これまで三星を支え、愛し、時には批判してくださった国民の皆様にも頭を下げてお詫び申し上げる」
「労組員と三星ファミリーは一つの身体であり、一つの家族だ」
「今こそ賢く力を合わせ、一つの方向へ進む時だ」
何がファミリーなのかよく分かりませんが、半導体工場が停止すれば、
1日で最大1兆ウォン損失
長期停止なら100兆ウォンレベルの損害が波及する
――と推測が出ています。
さて、問題は政府です。韓国大統領に成り上がった李在明(イ・ジェミョン)さんはこの事態を止めることができるでしょうか。労働組合を指示基盤に持つ左派・進歩系政権が止められるのか?――なのです。

先にご紹介したとおり、政府要人からは「全面ストライキなんか起こすんじゃねーぞ」と牽制のコメントは出ているのですが、「本気で労働組合を止める気があるのか」が問題なのです。
お手並み拝見――です。
(吉田ハンチング@dcp)





