一転!韓国銀行「社債担保OKの融資」に前向き!証券会社は救われるか

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社債については買い入れない」としてきた韓国銀行ですが、ここにきて態度が変わったようです。韓国メディア『ソウル経済』2020年04月12日の記事から以下に引用します。

韓国銀行は、新型コロナウイルス感染症(コロナ19)事態に伴う金融市場のリスクに備えて、初の証券会社のための融資に乗り出す。

韓銀の証券会社への融資は、社債を担保にした初の流動性供給で、証券市場と債券市場、両方にとって好材料になると予想される。

⇒参照・引用元:『ソウル経済』「史上初の『社債担保』で証券会社に融資」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)

赤アンダーライン、強調文字は筆者による(以下同)

先の記事でご紹介したとおり、

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2020年第2四半期満期が到来する社債は計8兆9,000億ウォン、年末まででは20兆6,000億ウォンが満期を迎えます。

莫大な額ですので、証券会社等からの悲鳴も上がっており、さすがに放置することはできないと判断したようです。

(韓国銀行の李柱烈(イ・ジュヨル))総裁が直接検討を指示した、この第2金融圏の緊急融資プログラムは、優良社債を担保に証券会社等に資金を直接融資するものである。社債の発行および流通に関与している証券会社が主な対象となる。

一般の証券会社を相手に融資をしてくれるのは初めてのことで、通貨危機時代の1997年12月、韓国銀行法第80条を発動した時も、公的な役割を演じた韓国証券金融に2兆ウォンを融資するにとどまった。

韓銀が社債担保に受け入れてくれることも初めてだ。

韓国銀行法では第79条の規定によって民間との取引が禁じられています。これが「社債・CPが買い入れできない理由」なのです。

しかし、第80条で「金融機関の信用供与が大きく萎縮し、金融機関からの資金調達に重大な隘路(あいろ)が発生した場合」にはその限りではない、とされています。

つまり第80条の発動を根拠に「社債を担保にした融資を行う」というわけです。

この急転直下の「社債担保OK!」には、金融委員4人の任期切れという問題も絡んでいるようです。

というのは、第80条の発動には金融委員4人の賛成が必要なのですが、04月20日に任期が終了するのです。新しい人が来るとまたコンセンサスを得るところから始めないといけませんので、それなら「今のうちに!」というわけです。この辺りの急発進する感じは、実に韓国らしいといえるかもしれません。

この融資が実現すると、証券会社のお金の逼迫はある程度解消すると考えられます。

ただし、「なぜあの企業の社債はOKで、こっちは駄目なんだ」という線引の難しさは残ります。同記事では、

韓国銀行は信用リスクを最小限に抑えるための担保債権をAA以上優良格付けに限定し、担保認定比率を一定のレベルに制限することが予想される。

と記載しています。つまり、「なんでもかんでも担保にすることはできないぞ」「不良債権にならない(だろう)格付けのものしか駄目だよ」というわけです。

早ければ今週中にも制度が開始されるとのこと。要注目です!

(柏ケミカル@dcp)

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